研究概要 |
本研究では、配向が制御されるような強制力を持つ超分子ユニットを導入した光機能性分子の創出を目指す。特に、ドナー、アクセプターをそれぞれ独立した層構造を有する超分子集積体の設計指針を明らかにすると共に、その機能を開拓することを目指す 本年度では、光機能性ユニットとしてトリフェニレンやピレンなどの拡張パイ共役系の合成を完了し、それらを用いて重種合反応を行った。その結果、トリフェニレンとピレンが交互に並んだ二次元高分子の合成に成功した。また、二次元高分子がさらに積層することにより、ベルト集積体に与えることが分かった。FE SEM,AFM,TEM,BETなどを用いて構造の同定を行った。ベルト集積体は規則正しい結晶構造を有することが分かった。すなわち、この場合、すべてのトリフェニレンユニットとピレンユニットが独立した積層構造を形成していること分かった。このような構造はエネルギー移動に適していることが分かった。トリフェニレンユニットを励起し、蛍光スペクトルを用いて追跡したところ、トリフェニレンからの蛍光がほとんど観察されず、その代わりにピレンからの青色蛍光のみが観察された。この結果、トリフェニレンからピレンへのエネルギー移動が示唆されている。励起スペクトルと紫外・可視吸収スペクトルの比較から、トリフェニレンからピレンへのエネルギー移動効率が60%以上であることが分かった。このことから、ベルト集積体は紫外から可視光まだ幅広い光子を効率的に捕集し、強い青色の蛍光に変換するユニークな素子であると言える。また、ベルトは半導体であり、ホールを伝達することができるという興味深い性質を見いだした。
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