ヒトの体液とほぼ同じ無機イオン濃度を有する擬似体液(SBF)のpHと温度を変化させ、SBF中に微小なアパタイト核を生成した。このアパタイト核は、SBF中で高活性にアパタイトを誘起する。本研究では、アパタイト核をポリエチレンの多孔質基材中に電気泳動堆積することで、従来の骨補填材料では得ることが困難であった柔軟性の高いバイオマテリアルの作成に成功した。また、アパタイト核を各種生体材料へ応用する研究も並行して進めた。 チタンの多孔質基材、酸処理によって表面に微細孔を形成させたチタン板、酸処理後アルカリ処理および加熱処理を施したチタン板の細孔内にアパタイト核を析出させることで、短期間で生体活性を発現し、その後チタンが持つ生体活性が発現することにより、長期にわたり安定して骨と接着するバイオマテリアルの作成に成功した。 さらに、銀微小球にアパタイト核を付着し、SBF中でアパタイトを成長させることにより、銀微小球の球状を保ったまま、アパタイトの針状結晶で銀微小球を完全に被覆することで、銀イオン徐放性を示すドラッグデリバリーアパタイトマイクロカプセルの作成に成功した。以上の研究成果を2編の論文発表、並びに、7th Asian BioCeramics Symposium、20th International Symposium on Ceramics in Medicine、第29回日本バイオマテリアル学会大会、及び1st Asian Biomaterials Congressにおいて、口頭あるいはポスター発表を行った。更に、テクノ愛'07にて、奨励賞を受賞した。 以上の研究成果を2編の論文発表、並びに、7th Asian BioCeramics Symposium、20th International Symposium on Ceramics in Medicine、第29回日本バイオマテリアル学会大会、及び1st Asian Biomaterials Congressにおいて、口頭あるいはポスター発表を行った。更に、テクノ愛'07にて、奨励賞を受賞した。
|