社会改造と植民地/アジア:この二つが、戦時期(1930年代・1940年代前半)の帝国日本において、どのような関係にあるか?両者の連関を解明することがこれまでの研究の目的であった。そのような問いの事例として戦時期の植民政策学者に焦点をあててきた。 これまで、上記のような問題を現代の「東アジア共同体」論との比較の中で検証しようとする小林英夫氏(早稲田大学)や米谷匡史氏(東京外国語大学)、石井知章氏(明治大学)らの共同研究に参加してきた。最終年度の2009年度は、その成果を『一九三〇年代のアジア社会論』(社会評論社)というかたちで出すことができた。 また、同時期にオーストラリアを訪問・滞在していた小林英夫氏・江夏由樹氏(一橋大学)・Mariko Takanoi氏(カリフォルニア大学)らと同地で共同討議を行った。
|