本年後は次の研究をした。 1.Non-doubling測度を備えたユークリッド空間の解析 2.Lebesgue測度空間を備えたユークリッド空間、コンパクトリーマン多様体上の関数空間の解析 3.再生各ヒルベルト空間に関する解析 1.私が定義したMorrey空間predualを決定して、Morrey空間および周辺の関数空間を整備した。広島大学、バンドン工科大学でこの関数空間に関して講義した。 2.昨年得られたアトム分解などを用いて領域上の関数空間(Besov-Morrey空間など)の理論を展開し、その応用としてコンパクトリーマン多様体上の関数空間の解析を展開した。 アトム分解のそのほかの応用として擬微分作用素を考えて、Harmonic Analysis and its Application at Sapporo-2007の報告集にまとめた。さらに、Morreyノルムの同値なノルムとしてTriebel-Lizorkin-Morreyノルムがあるということもその報告集に収録した。Besov空間と類似の関数空間であるModulation空間に関してアトム分解を考えた。さらに、その結果は荷重つきの関数空間に拡張できることを示した。 3.ラプラス変換の逆変換公式を求めるべく、再生核Hibert空間H_Kを考察し(Kを特定してH_Kを記述しなくてはならないが、定義はここでは省略)ある種の積分作用素のコンパクト性を示した。 また、特異積分作用素を数値的に計算するときに近似法が有効であり、誤差評価を与えた。
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