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2008 年度 実績報告書

例外群とアノマラスU(1)を用いた超対称性大統一理論の宇宙論的側面の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07J02309
研究機関名古屋大学

研究代表者

長尾 桂子  名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員DC1 (90707986)

キーワードダークマター / バリオン数生成 / ニュートラリーノ / LHC / 超対称性 / 大統一理論
研究概要

超対称性理論でヒッグス粒子が軽い場合のシナリオは、近々稼働する大型加速器LHC実験が始まるとほどなく検証できると期待される。LHCに先駆けてその宇宙論的な側面を議論しておくことは重要である。われわれは、超対称性模型のニュートラリーノが熱的残存量を求め、ニュートラリーノがダークマターである可能性を議論した。計算の結果、ニュートラリーノの質量が200-300GeVの範囲で、ニュートラリーノの残存量が、観測されているダークマターのエネルギー密度と一致する領域がある事がわかった。この研究によって、ヒッグス粒子が軽い超対称性最小模型において、ニュートラリーノがダークマターの候補になり得、なり得るパラメータ領域を明らかにすることができた。
Rパリティマイナスでバリオン数を持ったスカラー粒子の崩壊で、ダークマターと宇宙のバリオン数を同時に説明できるシナリオを、E6×U(1)A理論の枠内で実現する事ができるかどうかを調べた。E6×U(1)A理論の対称性で許されるようなスカラー粒子のポテンシャルから、現在の宇宙のバリオン数と一致するバリオンをAffleck-Dineによって提唱されたバリオン数生成のメカニズムを使って生成できる事がわかった。しかし本研究中に、スカラー粒子のポテンシャルに次元の低いバリオン数を破る項がてまれている場合、バリオン数が薄まる可能性がある事が指摘されたため、現在この効果について考察中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Neutralino dark matter in the minimal supersymmetric standard model with natural light Higgs sector2008

    • 著者名/発表者名
      S.-G. Kim, N. Maekawa, K. I. Nagao, K. Sakurai, T. Yoshikawa
    • 雑誌名

      Physical Review D 78

      ページ: 075010-1-075050-7

    • 査読あり
  • [学会発表] Baryons and dark matter in E6^*U(1)A GUT2008

    • 著者名/発表者名
      Keiko Nagao
    • 学会等名
      初期宇宙と素粒子標準模型を超える物理
    • 発表場所
      東京大学柏キャンパス宇宙線研究所
    • 年月日
      2008-12-09
  • [学会発表] Neutralino dark matter in the light Higgs scenario2008

    • 著者名/発表者名
      長尾桂子
    • 学会等名
      研究室セミナー
    • 発表場所
      埼玉大学
    • 年月日
      2008-10-10
  • [学会発表] Neutralino dark matter in the light Higgs scenario2008

    • 著者名/発表者名
      長尾桂子
    • 学会等名
      研究室セミナー
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2008-10-07
  • [学会発表] Dark matter and the light Higgs scenario in MSSM2008

    • 著者名/発表者名
      長尾桂子
    • 学会等名
      日本物理学会秋季大会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2008-09-23
  • [学会発表] Dark matter in the light Higgs scenario2008

    • 著者名/発表者名
      Keiko Nagao
    • 学会等名
      Summer Institute 2008
    • 発表場所
      台湾
    • 年月日
      2008-08-15

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2018-10-04  

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