• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

手指における人間の知覚特性に基づく触力覚ディスプレイの研究

研究課題

研究課題/領域番号 07J02781
研究機関東京大学

研究代表者

南澤 孝太  東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード触覚ディスプレイ / 力覚ディスプレイ / ヒューマンインタフェース / バーチャルリアリティ
研究概要

当該年度は,入の力触覚知覚に関する基礎的研究,および力触覚インタラクションシステムの実装という両側面からの研究を行い,本研究のテーマである人の知覚特性を活用した力触覚ディスプレイの設計論を構築した.
(1)指の皮膚感覚と腕の固有受容感覚の役割分担の検証と,両者を統合した力触覚提示手法の構築
人間の力触覚の知覚において,指先から手首にかけての自己受容感覚を欠如しても,肘から肩にかけての4自由度の力覚提示のみでも十分な重量感の伝達が行えることを確認した.これにより簡易な装置による高品位な触覚情報提示が実現可能となる.
また重量の知覚における皮膚感覚と固有受容感覚の役割分担および統合の効果について検証し,皮膚感覚は小さい力で優位に働き,固有受容感覚は大きい力で優位に働くという,相補関係にある役割分担が存在することを確認し,皮膚感覚と固有受容感覚が統合されることで,知覚域全体でのフラットなパフォーマンスが達成されていることを,心理物理実験を通じて検証した.この結果から,皮膚感覚は知覚範囲が狭いが分解能は高く,自己受容感覚は分解能が低いが知覚範囲は高い,という相補関係にある役割分担が存在することが示唆された.本研究成果はROBOMEC 2009およびIEEE Haptics Symposium 2010において発表を行った.
(2)空中に浮かぶ三次元映像の把持操作が可能な,ハプティックインタラクションシステムの構築
身体性を有する触覚情報の提示技術を開発するため,これまで設計した指先装着型ハプティックディスプレイと手掌部装着型ハプティックディスプレイを統合し,手袋型のハプティックディスプレイを実装したまた.物理シミュレーション空間において手のモデルを構築し,バーチャルな手と物体との接触における手の各部位での垂直力と剪断力の実時間計算を行った.さらに立体映像の提示を導入し,視覚情報と触覚情報の位置の一致により実在感の向上が行えることを心理物理実験により検証した.最後に,これうの知見を統合し,全周囲立体映像提示装置TWISTERにおいて手袋型ハプティックディスプレイを用いた,3次元視触覚情報提示システムを構築し,身体性を有する触覚コミュニケーションメディアの有効性を確認した.
本研究成果は,東京ゲームショウ2009において技術展示を行い,ハプティックインタラクションの可能性を提示することができた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Simplified design of haptic display by extending one-pooint kinesthetic feedback to multipoint tactile feedback2010

    • 著者名/発表者名
      南澤孝太
    • 学会等名
      IEEE Haptics Symposium 2010
    • 発表場所
      Waltham, MA, USA
    • 年月日
      2010-03-25
  • [学会発表] 指部触覚と前腕部力覚の統合による力触覚ディスプレイの設計方針2009

    • 著者名/発表者名
      南澤孝太
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2009(Robomec2009)
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      2009-05-25
  • [備考]

    • URL

      http://tachilab.org/

  • [備考]

    • URL

      http://minamizawa.jp/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi