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2007 年度 実績報告書

鳥類による"数"認識とその適応的意義:親子間相互作用と托卵鳥ジュウイチによる搾取

研究課題

研究課題/領域番号 07J03389
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

田中 啓太  独立行政法人理化学研究所, 生物言語研究チーム, 特別研究員(PD)

キーワード行動生態 / 進化生態 / 鳥類 / 親子間信号伝達 / 寄生者-宿主相互作用
研究概要

研究対象である托卵鳥のジュウイチは、寄生雛として宿主に育てられる間、翼の裏側に口内と同じ色をした皮膚裸出部があり、それを誇示することで宿主から給餌を引き出している。これは嘴と異なった部位にそれに似せた特徴を持つことで巣の中にいる雛の数を実際より多く錯覚させていると考えられる。申請者はこの仮説を対象種が実際に生息している野外において検証するため、野外調査および実験を行った。
5月中旬より8月中旬まで静岡県駿東郡小山町にて調査を行った。宿主であるルリビタキが雛の数に対し、どう反応しているかを検証するため、自然状態でのビデオ観察および人工的に雛の数を操作する実験を行った。また、ジュウイチによって托卵された巣においてビデオ観察を行った。現在までに宿主のルリビタキがジュウイチの雛によって誇示された裸出部の数に反応しているという結果が得られているが、9月中旬熊本大学において開催された日本鳥学会大会、3月中旬九州大学において開催された日本生態学会大会、訪問研究員として赴いたケンブリッジ大学動物学科進化生態行動セミナにおいて発表し、様々な研究者と議論することでより高水準の議論へ昇華させることができ、現在執筆はほぼ終了し、投稿準備中である。
9月末より12月末まで、英国ケンブリッジ大学動物学科に訪問研究員として在籍した。受け入れ先のデイビス教授は托卵鳥研究だけでなく、行動生態学においても第一人者であり、様々な研究者と交流を持つことができ、将来的な糧となる経験をした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Stimulus summation or numerical competence: what makes hosts' feeding behaviour suboptimum?2008

    • 著者名/発表者名
      Keita D Tanaka, Gen Morimoto, Kazuo Okanoya, Keisuke Ueda
    • 学会等名
      日本生態学会第55回大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2008-03-15
  • [学会発表] Do hawk cuckoo chicks simulate larger broods?2007

    • 著者名/発表者名
      Keita Tanaka
    • 学会等名
      Behaviour, Ecology and Evolution seminar
    • 発表場所
      英国ケンブリッジ大学動物学科
    • 年月日
      2007-10-16
  • [学会発表] 数にまつわるエトセトラ:inジュウイチvsルリビタキ2007

    • 著者名/発表者名
      田中 啓太, 森本 元, 岡ノ谷 一夫, 上田 恵介
    • 学会等名
      日本鳥学会2007年度大会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2007-09-22
  • [学会発表] 一般化線形混合モデル(GLMM)概説(自由集会『実践"R"統計学:Dos&Don'tsと一般化線形混合モデル』)2007

    • 著者名/発表者名
      田中 啓太
    • 学会等名
      日本鳥学会2007年度大会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2007-09-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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