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2009 年度 実績報告書

大脳皮質神経系前駆細胞におけるSox2の転写・翻訳後制御の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07J03416
研究機関東京大学

研究代表者

岸 雄介  東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードニューロン / クロマチン / ゲノムワイド
研究概要

転写因子であるSox2は、大脳を構成する神経系前駆細胞において発現しており、その未分化性の維持に重要な役割を果たしていると考えられている。このため、神経系前駆細胞の未分化性の制御機構を理解するためには、Sox2の制御機構の解明が必要だが、これについては未だほとんど知見がない。本研究では、Sox2のタンパク質量の制御や転写活性の制御を明らかにすることを目的とする。
本科研費を申請した時点で、i)Sox2が神経系前駆細胞だけでなく分化した細胞でも発現していること、ii)分化に伴って細胞内局在を核内から核外へと変化させる可能性を示唆する結果を得ていた。しかしながら、マウス胎児大脳新皮質の組織免疫染色によってii)がin vivoでも存在するかどうかを検討したところ、残念ながらin vivoにおいてSox2が核外に存在することは確認できなかった。
一方、咋年度にSox2の制御をin vivoにおいて検討する過程で、遺伝子の転写制御に重要である事が知られているヒストン修飾を免疫染色によって検討していたところ、その染色強度がニューロンの成熟過程で大きく変化している事を見いだした。ヒストン修飾については、これまで個々の遺伝子座において変化することは知られているが、ここで観察されたように核全体で変化しているという報告は少ない。
21年度はこのヒストン修飾の核全体での変化からヒントを得て、核全体でのクロマチンの凝集状態が、ニューロンの成熟過程で大きく変化していることを見いだした。また、この変化がニューロンの成熟に重要な役割を果たしていること、この変化にクロマチンリモデリング因子複合体が重要な役割を果たしていることを見いだした。現在この研究成果についての論文を投稿すべく準備中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Global changes of the chromatin state during neuronal maturation2010

    • 著者名/発表者名
      岸雄介
    • 学会等名
      第4回 神経発生討論会
    • 発表場所
      愛知
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] 神経系前駆細胞の時期依存的なグローバルなクロマチン状態の変化2010

    • 著者名/発表者名
      岸雄介
    • 学会等名
      第9回 日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2010-03-19
  • [学会発表] Global changes of the chromatin state during neuronal maturation2009

    • 著者名/発表者名
      岸雄介
    • 学会等名
      第82回 日本生化学会大会
    • 発表場所
      兵庫
    • 年月日
      2009-10-23
  • [学会発表] Global changes of the chromatin state during neuronal maturation2009

    • 著者名/発表者名
      岸雄介
    • 学会等名
      Construction and Reconstruction of the Brain
    • 発表場所
      兵庫
    • 年月日
      2009-10-09
  • [備考]

    • URL

      http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/celltech/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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