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2007 年度 実績報告書

東アジア市民社会圏における環境運動の社会学的実証研究-地域社会の紛争と協働-

研究課題

研究課題/領域番号 07J03464
研究機関筑波大学

研究代表者

石岡 理恵 (松井 理恵)  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード環境社会学 / 韓国 / 国際情報交換 / 社会運動論
研究概要

2007年9月および10月に大韓民国大邱広域市にてフィールドワークを実施した。その内容は、(1)三徳洞の再開発問題についての調査、(2)大邱の歴史的環境を創出する住民運動に関する調査のふたつに分けられる。
三徳洞では、2006年に再開発計画が持ち上がった。それをめぐり住民同士が賛成派/反対派に分裂し、地域の深刻な問題となっている。フィールドワークでは、この問題に関して聞き取り調査をすると同時に、反対派住民の集会に参与観察した。本研究では開発と保全の事例から、地域社会における環境運動を実証的に研究することを目的とする。そこで、地域社会における開発の事例として、この三徳洞の再開発計画の事例を位置づけ、今後も調査、研究を継続する予定である。
保全の事例としては、大邱にて歴史的環境を創出する運動を展開するNGO、まちかど文化市民連帯の活動を調査した。まちかど文化市民連帯は、大邱の近代史を市民とともに調べ、またその成果を市民へと案内する活動を展開している。本研究では、彼らの活動を「歴史的環境の創出」と位置づけ、参与観察、聞き取り調査を実施した。そして、調査の成果を「韓国における日本式家屋保全の論理-歴史的環境の創出と地域形成」としてまとめた。この論文は査読付きの学会誌への掲載がすでに決定しており、2008年7月に掲載される予定である。
本研究では、紛争と協働というキーワードを用いて、東アジアの環境運動を実証的に研究する。そして、この作業を通じて東アジアの市民社会圏という概念を鍛錬するという意味で、環境社会学の射程を超えた成果を提示する試みである。本年度に実施したフィールドワーク、および論文執筆は本研究のいわば土台となる。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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