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2008 年度 実績報告書

ITを利用した実世界指向の学習環境デザイン

研究課題

研究課題/領域番号 07J03652
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大橋 裕太郎  慶應義塾大学, 環境情報学部, 特別研究員(PD)

キーワード学習支援 / 博物館学習 / ミュージアム / 学習環境デザイン / 水族館 / 協調学習 / ヒューマンインタフェース / モバイルコンピューティング
研究概要

「理科離れ」と呼ばれる理科や科学に対する若い世代での興味・関心の薄れの問題に対して、筆者はサイエンスコミュニケーションのアプローチから問題解決のための試みを行った。サイエンスコミュニケーションとは、最先端の科学を市民へ紹介し、理解を促すことで社会全体の科学への理解促進を目的とした活動を指す。近年、博物館や科学館などの文化施設、さらには野外学習の場では、ITを利用したサイエンスコミュニケーションを支援する試みが盛んに行われている。筆者は、自然や理科に楽しみながら親しむことができ、真正性がある学習の場として水族館の教育的価値に着目し、水族館におけるITを利用した学習環境デザインを行った。神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館と共同で、携帯端末を利用した映像ナビゲーションシステムのアプリケーションを開発し、2008年5月3日から6日の4日間にわたって来館者に対して実証実験を行った。システムの利用後に、満足度や操作性、内容やネットワークに関する質問紙調査を行った。質問紙調査の結果から、システムの操作性やコンテンツに対して好意的評価を得た。特に「システムが観察に役立った」、「システムによって知識が深まった」など、学習効果に関する質問項目に肯定的に回答した利用者数に有意な差を確認することができた。その他、利用者の会話によるプロトコル分析から、利用者の観察行動の特徴を抽出した。利用者は端末のディスプレイを他者と共有することで相互的な気づきを促進していることが分かった。実証実験中にアクセスの集中などにより、ネットワークの接続に問題が発生したことがあったため、この点は今後の課題である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 第一次学習者群から第二次学習者群への音声情報を利用したサイエンスコミュニケーションの提案2008

    • 著者名/発表者名
      大橋裕太郎
    • 雑誌名

      科学教育学会誌 Vol. 32, No. 2

      ページ: 103-110

  • [学会発表] 携帯端末を利用した水族館におけるエデュテイメント環境の提案2008

    • 著者名/発表者名
      大橋裕太郎
    • 学会等名
      情報処理学会エンタテイメントコンピューティング研究会
    • 発表場所
      筑波大学大塚キャンパス
    • 年月日
      2008-12-20
  • [学会発表] 携帯端末を利用した水族館における学習支援環境の提案2008

    • 著者名/発表者名
      大橋裕太郎
    • 学会等名
      日本教育工学会 第24回全国大会
    • 発表場所
      上越教育大学
    • 年月日
      2008-10-11
  • [学会発表] 文化施設における参加型の学習環境デザイン2008

    • 著者名/発表者名
      大橋裕太郎
    • 学会等名
      第55回日本デザイン学会研究発表大会
    • 発表場所
      広島国際大学
    • 年月日
      2008-06-28
  • [備考] クラゲラボ

    • URL

      http://quragelab.jp

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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