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2008 年度 実績報告書

メダカの種間変異を利用した雄決定遺伝子DMYの機能分化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 07J04423
研究機関新潟大学

研究代表者

大竹 博之  新潟大学, 自然科学系, 特別研究員(PD)

キーワード性決定遺伝子 / 遺伝子重複 / 機能分化
研究概要

メダカの性決定遺伝子DMYは、常染色体上のDMRT1遺伝子の重複によって誕生したと考えられている。前年度の研究から、DMYとDMRT1の機能分化には、発現時期の変化が重要な役割を果たしたことが示唆された。今年度は、その変化をもたらしたゲノム上の発現制御領域の同定を目指した、まず、マウス・ゼブラフィッシュ・メダカのDMRT1/周辺塩基配列情報を用いた比較ゲノム解析により、非常に保存性の高い領域を第5イントロンに二つ、第6エキソシより下流に一つ見出した。第5イントロン内の保存領域のうちのひとつは、DMY周辺に相同領域が見つがらなかったため、DMYでは失われたと考えられた。そこで、この領域が発現時期の変化に関わっでいるかどうかを調べるため、DMRT1のORFを赤色蛍光タンパク質(RFP)に置き換えたBACベクターを作出した。次に、このベクターの改変により、保存領域を欠損させたタイプを作出した。これら2種類のベクターをメダカのd-rR系統に遺伝子導入し、系統化を行った。生きたままの状態で蛍光観察することにより、RFPシグナルの有無からDMRT1の時間的な発現パターンを解析する予定であったが、今回作出した系統ではRFPのシグナルは観察されなかった。各系統の成魚精巣を用いてRT-PCRによる発現解析を行ったところ、DMRT1をRFPに置き換えただけの系統ではRFPのmRNAが検出されたが、保存領域を欠損させた系統では検出されなかった。これらの結果は、第5イントロン内の保存領域がDMRT1の発現制御に関わっていることを推察させる。しかし、発現時期の変化に関わっているかどうかを証明するためには、より詳細な解析が必要である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] メダカ性決定遺伝子の起源と進化2009

    • 著者名/発表者名
      大竹博之, 酒泉満
    • 雑誌名

      生物の科学「遺伝」 Vol. 63 No. 1

      ページ: 44-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Medaka Sex-Determining Gene DMY Acquired a Novel Temporal Expression Pattern After Duplication of DMRT12008

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Otake Mitsuru Sakaizumi, 他3名
    • 雑誌名

      genesis 46

      ページ: 719-723

    • 査読あり
  • [学会発表] Overexpression of DMRT1 can induce female-to-male sex reversal in the medaka, Oryzias latipes2008

    • 著者名/発表者名
      大竹博之
    • 学会等名
      日本発生生物学会
    • 発表場所
      徳島県郷土文化会館
    • 年月日
      2008-05-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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