研究概要 |
ある条件を満たすheterodimensional cycleに摂動を加えることでhomoclinic tangencyが形成される,ということが分かっている.そこでこの逆問題,なわち「ある種のhomoclinic tangencyを持つ力学系を摂動することによってheterodimensional cycleを形成することができるか」という問題を考察している. 今までの研究により、homoclinic tangencyに付加条件としてある種の退化条件を付与すると、最初の問題が肯定的に解けることは分かっていたのだが、条件としてあまり自然ではないと思い、しばらく研究を進めなかった。しかしながら本年、この退化条件がwild homoclinic classと呼ばれる複雑な構造を持つ力学系で自然に観測されることを見つけ、応用として、このhomoclinic classの内部の周期点の指数について新たな知見を得た。この結果から、「contrcating wild homoclinic classは通有的には指数1の周期点を持つ」などの興味深い結果が得られる。 研究に際して、数値実験および論文作成のためにPCが必要であったのでこれを研究費で購入した。また、研究に際して必要な文献を研究費で購入した。国内、国外の研究集会に参加するために旅費を研究費から捻出した。
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