本研究では、内臓が左右逆転したメダカ突然変異体abecobeの原因遺伝子を解析することによって、左右性形成機構の解明を目指している。 ・allele解析 abecobeのalleleはトランスポゾンの挿入による変異であることを特定した。alleleのFosmidライブラリーを作製し、挿入領域の配列を特定した。 ・Cameleonトランスジェニックメダカの作製 クッペル胞周辺部でのCaイオンの濃度変化を確認するために、蛍光タンパクであるCameleonのトランスジェニックメダカを作製した。その結果、野生型のクッペル胞周辺では、Caイオンの濃度に左右差はないことがわかった。 ・抗体作成 abecobe遺伝子の抗体を作製した。培養細胞で発現させたabecobeタンパクに対してwestern blottingを実施したところ、交差性をもつことが確認された。 ・GFPトランスジェニックメダカの作製 abecobeタンパクの局在を可視化するために、C末側にGFPを組み込んだBACを作製し、BACトランスジェニックメダカを作製した。現在までに、F2世代でのトランスジェニックメダカを確認できている。
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