本年度の研究計画に基づき、以下のように研究活動を実施した。 1.2007年5月に、受入研究者の所属機関である立命館大学に来訪した、英国CASAのPaul Longley教授の短期集中講義を受講した。このため、予定していた夏期の英国CASAでの短期滞在を中止した。 2.申請書の研究内容(1)に関して、クラスタリング手法やリージョナライゼーション、地域区分などに関する既存研究を収集し、整理を進めている。この成果については、『人文地理』等の主要学術雑誌に、2008年度後半をめどに投稿する予定である。 3.申請書の研究内容(2)に関して、2006年度に、立命館大学大学院に提出した修士論文の内容に基づき、クラスタリングとスムージングに関する論文を、地理情報システム学会の学術雑誌である『GIS-理論と応用-』に投稿した。2007年10月に受理され、12月発行の第15巻第2号に、原著論文として掲載された。 4.申請書の研究内容(3)に関して、類型の時系列的な分析に関する研究発表を行なった。まず、地域メッシュ統計を用いて、京阪神大都市圏を事例にした内容を、地理情報システム学会第16回研究発表大会(北海道大学、2007年10月20日)にて発表した。この発表での会場からの意見などを踏まえて、日本地理学会2008年春季学術大会(獨協大学、2008年3月29日)にて、国勢調査の小地域集計を利用した、神戸市およびその周辺地域を事例にした研究発表を行なった。研究内容(3)に関しては、これらの研究発表の成果を踏まえて、2008年度中に『地理学評論』等の主要学術雑誌に投稿する予定である。
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