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2007 年度 実績報告書

ハーネシングに着想を得た創発的動歩行制御-パルス化CPGを用いた適応的歩行生成-

研究課題

研究課題/領域番号 07J09572
研究機関東北大学

研究代表者

大脇 大  東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード実時間適応的歩行生成 / パルス化CPG / ハーネシング / モーションプリミティブ / 空気圧人工筋
研究概要

本研究は,ヒトの歩行運動の発現原理を解明すると同時に,歩行ロボットの新たな設計原理を構築することを目指し,パルス化CPG(Pulsed-CPG)を用いた実時間適応性を有する歩行ロボットの実機による実現を目的としている.H19年度は,本研究で提唱するハーネシングに着想を得た歩行生成の一方策として,モーションプリミティブを用いた歩行生成方策を提案した.本方策はパルス化CPG設計の初動段階と据えることができるが,その予備的なシミュレーションおよび実機を用いた実験的検証を行った.
歩行などの振る舞いは,身体内部に存在する筋群の適切な時空間的励起によって発現する.本研究では,振る舞い発現において最も根源的な役割を持つこれらひとつひとつの筋肉のことを,第1次モーションプリミティブと呼ぶ.一方,第2次モーションプリミティブとは,同時的に励起される第1次モーションプリミティブの集合で定義される.すなわち,第2次モーションプリミティブ(以降,モーションプリミティブと記述)とは,振る舞い生成のための中間構造体であり,ビルディングブロックといえる.本研究で着目するハーネシングという制御方策は,対象のシステムの状態を一定に保つのではなく,動的状態を積極的に活用し,適度に刺激を与えつつシステム全体を望ましい範囲を保つ制御方策を示すが,この「適度な刺激」がモーションプリミティブに相当する.
具体的に本研究では,実際のヒトの歩行データを取得しモーションプリミティブの抽出を試みた.そして,拮抗筋群(空気圧人工筋)から構成される二脚準受動歩行機械を製作し,モーションプリミティブの励起パターンが歩行の安定性に与える影響について検証した.その結果,遊脚終期にごく短時間だけ励起する「引きつけ動作」と呼ばれるモーションプリミティブを導入することによって,歩行成功率が著しく向上するという結果が確認された.

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Mechanical Dynamics that Enables Stable Passive Dynamic Bipedal Running-Enhancing Self-Stability by Exploiting Nonlinearity in the Leg Elasticity-2007

    • 著者名/発表者名
      Dai Owaki
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Macaronis 19

      ページ: 374-380

    • 査読あり
  • [学会発表] 身体の力学的特性改変による受動歩行と受動走行間の歩容遷移2008

    • 著者名/発表者名
      大脇大
    • 学会等名
      第20回 自律分散システム・シンポジウム
    • 発表場所
      信州上諏訪温泉 浜の湯コンベンションホール
    • 年月日
      2008-01-25
  • [学会発表] 適応的歩行動作のための筋肉群の時空間的励起方策2008

    • 著者名/発表者名
      松野善幸
    • 学会等名
      第20回 自律分散システム・シンポジウム
    • 発表場所
      信州上諏訪温泉 浜の湯コンベンションホール
    • 年月日
      2008-01-25
  • [学会発表] 安定な受動走行を実現する身体性に関する考察2007

    • 著者名/発表者名
      大脇大
    • 学会等名
      第8回 計測自動制御学会(SICE)システムインテグレーション部門講演会SI2007
    • 発表場所
      広島国際大学 国際教育センター
    • 年月日
      2007-12-20
  • [学会発表] Stable Passive Dynamic Biipedal Running by Exploiting the Body Dynamics Properties2007

    • 著者名/発表者名
      Dai Owaki
    • 学会等名
      2nd International Symposium on Mobiligence
    • 発表場所
      The Awaji Yumebutai Int. Confe. Center, Awaji, Japan
    • 年月日
      2007-07-20
  • [学会発表] Efficient and Adaptive Control of Walking Biped by Exploiting a Pulsed-CPG2007

    • 著者名/発表者名
      Dai Owaki
    • 学会等名
      2007 IEEE/ICME International Conference on Complex Medical Engineering (CME2007)
    • 発表場所
      Beijing Jingfeng Hotel, Beijing, China
    • 年月日
      2007-05-25
  • [学会発表] 身体の力学的特性の改変による受動歩行と受動走行間の環境適応的選択2007

    • 著者名/発表者名
      大脇大
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会'07
    • 発表場所
      秋田拠点センターALVE
    • 年月日
      2007-05-11
  • [学会発表] パルス化CPGを活用した二脚歩行ロボットの実時間適応制御2007

    • 著者名/発表者名
      松野善幸
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会'07
    • 発表場所
      秋田拠点センターALVE
    • 年月日
      2007-05-11
  • [学会発表] 身体剛性の動的改変による安定な四脚歩容遷移の実現2007

    • 著者名/発表者名
      坂井善行
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会'07
    • 発表場所
      秋田拠点センターALVE
    • 年月日
      2007-05-11
  • [備考]

    • URL

      http://www.cmplx.ecei.tohoku.ac.jp/~owaki/

  • [備考]

    • URL

      http://www.cmplx.ecei.tohoku.ac.jp/modules/tinycontent/index.php?id=5

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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