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2009 年度 実績報告書

群集の種組成を決定する要因の解明:世界各地の都市鳥類群集(シンク群集)の解析から

研究課題

研究課題/領域番号 07J09931
研究機関立教大学

研究代表者

三上 修  立教大学, 理学部, 特別研究員(PD)

キーワード鳥類 / 群集 / 都市 / 多様性 / 共存 / 種組成
研究概要

本研究の目的は、世界の複数の都市における鳥類群集を、文献・フィールド調査により収集し、都市に進出している鳥はどのような性質をもっているのか、さらに、都市の鳥類の種組成にはどのような特徴があるのかを明らかにすることである。この研究の背景には、群集生態学における古くからの疑問である群集の集合法則(どのような種の組み合わせで生物群集ができているのか)を明らかにするという基礎科学的側面と、都市における自然環境の保全の基礎情報とするという応用学的な側面の両方がある。
前者の基礎科学的な側面に基づく研究として、都市の鳥類群集の形成において種間競争が効いているのか、中立説が成り立つのかといったことを議論した論文を作成し投稿しているが(昨年度から修正を加えている)、まだ受理に至っていない。
後者の応用学的な側面については、昨年度に引き続き、都市において最も個体数が多くまた人々にとってもっとも身近な鳥類であるスズメに焦点をあてた研究を進め2つのことを論文化した。一つは、スズメが現在の速度で減少して言っても、日本版のレッドリストには入らないということを示した論文(これはスズメの減少が報道されたときにスズメが絶滅するのではないかという心配をする人がいたがそれを払しょくするためのものである)、もうひとつは、スズメがなぜ減少しているかということについて、都市部と農村部で増殖速度に違いがあるからではないかという視点のもとに行った研究である(都市部では、両親に連れ添っている巣立ちビナ数が農村部に比べ少なく、都市部で繁殖がうまくいっていない可能性が示唆された)。また、都市全体の鳥類の多様性がどのように維持されているかについて、フィールド調査を行った。このフィールド調査のデータは現在まとめ中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] スズメはなぜ減少しているのか?:都市部における幼鳥個体数の少なさからの考察.2009

    • 著者名/発表者名
      三上修
    • 雑誌名

      Bird Research 5

      ページ: A1-A8.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] スズメを日本版レッドリストに掲載すべきか否か.2009

    • 著者名/発表者名
      三上修
    • 雑誌名

      生物科学. 61

      ページ: 108-116

    • 査読あり
  • [学会発表] 全国における、スズメの個体数およびその減少の推定事例2009

    • 著者名/発表者名
      三上修
    • 学会等名
      日本鳥学会2009年度大会
    • 発表場所
      函館
    • 年月日
      20090900
  • [備考] スズメに関する質問が多く寄せられたので、それに答えるために作ったサイトです。

    • URL

      http://www.rikkyo.ne.jp/grp/animal-ecology/members/osamu_mikami/sparrow-index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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