| 研究概要 |
本研究では,能動制御を用いた高効率・低環境負荷燃焼器を実現するために,燃焼モニタリングセンサー,制御デバイス及び燃焼制御アルゴリズムを総合的に開発することを目的とし,レーザ複合計測法を用いて受動的に制御された乱流予混合火炎の火炎構造や乱流構造,それらと燃焼器内圧力変動及び燃焼騒音との関係を明らかにすると共に,半導体レーザ吸収分光センサーの情報と火炎構造等の関係を明らかにし,能動制御アルゴリズムの構築を行う.さらに構築した制御アルゴリズムと半導体レーザ吸収分光センサー及び制御デバイスとして二次燃料噴射を用いて,モデル燃焼器における能動制御実験を行い,乱流燃焼場の能動制御技術を確立することを目的としている.平成21年度は,スワール型燃焼器内に形成される乱流予混合火炎の計測及び数値計算から振動燃焼及び燃焼騒音の抑制に最も重要な要素を抽出し,それらに基づいた能動制御アルゴリズムを構築ことに重点を置いて研究を行った.実験的研究では,スワール型燃焼器内の乱流燃焼特性を詳細に検討可能な複合レーザ計測法を構築し,非制御条件のスワール型燃焼器において乱流火炎構造と乱流場の関係を明らかにした.数値的研究では,旋回流を伴う乱流予混合火炎の直接数値計算(DNS)を行い,Large Eddy Simulationに用いるSGS燃焼モデルを検討すると共に,スワール型燃焼器内に形成される乱流予混合火炎と圧力変動との関係を明らかにした.これらの実験的及び数値的研究による結果から,能動制御アルゴリズム及びスワール型モデル燃焼器の能動制御実験のための制御システムについて検討した.
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