研究課題
平成20年度の研究計画に従い、東京大学生産技術研究所・目黒公郎教授および国際連合大学・Dr.Herathと連携を取りながら、米国ハーバード大学地理解析センターにて在外研究を行い、経済や制度、教育などの社会科学的な面での知見を深めながら、統合的評価モデルの開発を進めた。本年度の研究成果を以下に示す。・気候変動と人口増加が、地域の水資源に与える影響を分析するために、ベトナム中央高地に源流を発し、カンボジア北西部を通り、メコン川本流へ注ぎ込むスレポック川流域を対象としたケーススタディを行った。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の気候モデルと独自に開発した土地利用開発シナリオをもとに、2025年および2050年の利用可能な水資源をシミュレーションした。そして、地域レベルでの気候変動と人口増加に対する適応策(アダプテーション)を提案した。本研究の成果は、『International Journal of Geographical Information Science』に投稿準備中である。・ベトナム中央高地の水資源観測データ(日別河川水量、降水量など)の収集による、データベースの拡充を図った。また、本研究の一環として、タイ王国アジア工科大学・水環境管理学科のベトナム人大学院生の修士論文を補助的に指導し、その成果を『水文・水資源学会誌』へ投稿した。・国際連合大学およびその関連機関による「メコン川合同研究計画会議」(カナダ・ハミルトン)や第5回世界水フォーラム(トルコ・イスタンブール)に参加し、情報収集および研究ネットワークの構築を行った。・「第7回アジア地域の巨大都市における安全性向上のための新技術に関する国際シンポジウム(USMCA2007)」(中国・北京)、「第26回ESRIユーザカンファレンス」(米国・サンディエゴ)にて研究成果の発表を行った。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)
Theory and Applications of GIS Vol.17, No.1(掲載確定)
Journal of Forest Research Vol. 13, No. 6
ページ: 380-385