本研究の目的は、PCクラスタやグリッドやボランティアコンピューティング環境で稼働する生体シミュレーションを作成することである.この生体シミュレーションは、大阪大学基礎工学研究科の野村研究室と大阪大学臨床医工学融合研究教育センターと共同でinsilicoIDEモデル開発プラットフォームとinsilicoSimの生体シミュレーションプログラムを開発した. 今年度はinsilicoIDEの外部のinsilicoSim生体シミュレーションのためのプログラムに開発を集中に行った.insilicoSimとは、様々な記述言語で記載されているモデルを読み込んで、モデルの動きとシミュレーションの流れを表示するデータ構造に変換し、数理的なシミュレーションの計算を行うプログラムである.プログラム開発のため複数の技術を利用した.モデル記述言語で共通点があるので、共通のパーザーを開発した.これで様々な言語を読み込む場合でも、パーサーが早くモデルを分析できる.モデル計算のためデータ構造を利用するけど、メモリとキャッシュの影響で比較的に遅いである.従って、シミュレーション速度を改善するためにモデルのデータ構造は簡単なバイトコードに変換する. ボランティアコンピューティング環境でのシミュレーションの開発も困難である.複数の大規模環境でプログラムを開発するため、Python言語でPyMWのライブラリを開発した.不信頼計算資源を利用するため、スケジューリング方法と理論も開発した.不信頼資源のスケジューリング理論とPyMWライブラリでボランティアコンピューティングやグリッドの環境で生体シミュレーションを開発できるようになった.
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