研究課題/領域番号 |
08041012
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
福田 アジオ 新潟大学, 人文学部, 教授 (60120862)
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研究分担者 |
菅 豊 北海道大学, 文学部, 助教授 (90235846)
橋谷 英子 新潟大学, 人文学部, 教授 (80189513)
渡辺 欣雄 東京都立大学, 人文学部, 教授 (90103209)
小林 忠雄 国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 助教授 (00215336)
比嘉 政夫 国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 教授 (10045198)
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キーワード | 農耕文化 / 稲作 / 家畜飼育 / 養魚 / 宗族 / 族譜 / 風水 / 自然村 |
研究概要 |
本研究の実施は三年計画として承認されており、本年度はその二年度目にあたる。したがって、研究計画の中心的な年度であり、本格的な調査研究を行うべき年度であった。初年度に予備調査として温州地区、麗水地区についてある程度広域的な調査を行ってたが、本年度はその調査対象地域から各研究分担社の研究課題を究明するに相応しい村落を選定し、集中的な調査を実施した。その調査内容を深めるために少数の人員での調査を行う必要があると判断して、研究組織を二グループに分けて、それぞれ時期を別にして現地に赴いた。その結果、各調査部落で各人は自己の課題に関する豊富な民俗事象を獲得することができた。特に従来ほとんど調査研究がなされていなかった伝統的な家畜飼育および養魚についての民俗を詳細に把握することができたこと、宗族組織の具体的な様相と現状について施設とそこでの活動を通して明らかにできたこと、また漢族と少数民族〓族が混在している部落での共生関係と少数民族のいわゆる漢化の様相を確認出来たことなどが大きく成果としてあげることができよう。 また従来の調査では閲覧、筆写、写真撮影などが困難であった各部落の各宗族の族譜をはじめとする各種文字資料を今回の調査では筆写あるいは写真撮影して持ち帰ることができた。本研究の方法は聞き書を中心とした民族調査であるが、それに対応する文字資料を獲得出来たことは、今後の分析を非常に豊かにすることは間違いない。現在その分析を鋭意進めているところである。 最終年度となる来年度には、本年度の調査結果の分析を経て、不明な点、曖昧な点を確認する短期間の補充調査を実施したうえで、研究課題に関する報告論文を各研究分担者がとりまとめ、年度末迄には報告書として刊行する予定である。
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