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1996 年度 実績報告書

インドにおける工業化の新展開と地域構造の変容

研究課題

研究課題/領域番号 08041017
研究機関広島大学

研究代表者

岡橋 秀典  広島大学, 文学部, 助教授 (00150540)

研究分担者 NATH M.L.  マンドゥサウアー大学, 教授
SHARMA R.C.  ジャワハルラルネルー大学, 教授
作野 広和  広島大学, 総合地誌研究資料センター, 助手 (50284146)
荒木 一視  旭川大学, 経済学部, 助教授 (80254663)
南埜 猛  兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (20273815)
友澤 和夫  岡山大学, 環境理工学部, 講師 (40227640)
澤 宗則  神戸大学, 発達科学部, 助教授 (40235453)
由井 義通  広島大学, 教育学部, 助教授 (80243525)
キーワードマディヤプラデ-シュ州 / インドール市 / 工業化 / 工業団地 / 自動車産業 / 労働市場 / インフラストラクチャー / 農村社会
研究概要

1996年10月末日より12月初旬までの約1カ月間にわたり,マディヤ・プラデ-シュ州インドール市とその近郊のピ-タンプール工業団地において現地調査を実施した。この工業団地はインドール市から約30KMの地点に新規に開発された大規模総合工業団地であり,「インドのデトロイト」と称されるごとく自動車工業の集積に特徴がある。
主たる調査は,ピ-タンプル工業団地における工場の面接聞き取り調査,住宅団地地居住世帯の面積調査,工場従業員の住宅環境アンケート調査,抽出村落チラカーンでの世帯悉皆調査とサンプルサーベイ,その他役所などでの資料収集であったが,それらすべてを予定通り終えることができた。現在はデータのチェックとそのコンピュータ入力をようやく終え、分担者各自の本格的分析に入ったところであるが,現時点までに明らかとなった成果は以下の通りである。
1)ピ-タンプル工業団地はこれまで自動車関連工業の集積が注目されたが、近年は大規模な繊維工場や地元資源依存型の大豆製油工場の立地も目立ち,総合的な工業団地に発展してきている。インドールの都市集積とデリー・ボンベイを結ぶ幹線沿いという地の利を生かした内陸低開発地域の工業拠点として特徴づけられる。
2)かかる工業団地の形成する労働市場の特徴としては,未熟練層では膨大な労働力のプールのため供給が円滑であること,他方,技術者・管理職については人材難を来していること注目される。
3)工業団地とその周辺におけるインフラストラクチャーの整備水準の低さが大きな問題となっている。道路,電力,水のみならず医療,教育,文化などの生活関連施設の整備は未だ不十分であり,このことが技術者・管理職層を中心に労働者のインドール市居住を多くしている要因と考えられる。
4)抽出された1近接農村への工業化の影響では,農業カーストは商業的農業の発達のためそれほど大きな影響を受けていないが,従来農業労働に従事してきた下層カーストにおいては工場労働者や建設労働者が増加しており,地域労働市場への包摂の進行とその社会経済的影響が注目される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 友澤和夫: "自動車産業-参入する世界の主要メーカー" 週刊東洋経済. 臨時増刊1997/1/29. 54-59 (1997)

  • [文献書誌] 岡橋秀典: "変貌するインド" 地理・地図資料. 102号. 1-3 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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