研究課題/領域番号 |
08041024
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
田村 晃一 青山学院大学, 文学部, 教授 (30082613)
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研究分担者 |
酒寄 雅志 國学院大学, 栃木短期大学, 教授 (90187055)
鈴木 靖民 國学院大学, 文学部, 教授 (20052160)
清水 信行 青山学院大学, 文学部, 助教授 (00178980)
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70169184)
宇田川 洋 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50107520)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | ロシア / 沿海州 / 渤海 / シニェリニコボ / クラスキノ / 土城 / 日本道 / 靺鞨 |
研究概要 |
平成8年度はスイフン河流域のスタロリエチェンスカヤ遺跡の測量調査と一部の試掘調査を行ない、ついでシニェリニコボ山城の測量と城壁部分のトレンチ調査を行なった。前者は予想以上に現地が荒廃し、特に瓦の出土が最上層で確認されたことは我々の期待を裏切るものであり、調査を早々に切り上げて、シニェリニコボ山城の調査に移った。ここはスイフン河に面した急峻な断崖上にある山城で、夏の調査では全体の規模の把握に努めるとともに、石垣部分のトレンチ調査を実施し、石垣の構造を確認することをめざした。その結果、この城が、当初は靺鞨人によって使用されていたが、後になって渤海人によって使用された状況を確認した。 平成9年度はシニェリニコボ山城の平面測量と城門部分の発掘を行い、あわせて前記のトレンチ部の発掘をおこなった。城門は石垣を食違い式にして構築したものであることを明らかにした。 平成10年度は沿海州の最南端にあるクラスキノ土城を発掘した。ここは、渤海の使者が日本に向けて船出した遺跡であるとする意見がある。いわゆる日本道に関連した遺跡である。今年度は城壁部分のトレンチ調査と東門の構造把握のための調査とを実施した。今年度の成果としては、城壁がかなり後世になってから修復されていることを明らかにしたことが大きい。東門では甕城部分の構造をある程度明らかにしたが、なお今後の調査を必要とするであろう。
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