研究課題
国際学術研究
1)初年度の現地調査の実施に先立つ文献調査・利用可能な統計データの確認と問題点の整理のため研究連絡会をもち、また調査実施後は成果を持ち寄り、次年度の現地調査の準備をするなど、打ち合わせ研究連絡会をもったため、統計データなど資料の共有と問題意識の整理に役立った。2)現地調査の実施、個別調査は上記4カ国についてそれぞれ96・97両年度代表者・分担者ともに実施した。主に労働行政機関、労働経済研究者と面会や資料収集にあたり、同時に対象国の経済情勢の変化、労働市場状況の把握に努めた。3)97年度はこれに加えて、代表者と分担者、協力者が一堂に会し、9月ハンガリーでシンポジウムを持った。各自が自分のペ-パ-を報告、じっくり討論を重ねるという形をとったので、効果抜群で、大きな成果をあげた。4か国とも、急激な経済情勢の変化のなかで、労働市場の構築はそれなりのかたちで進んでいることが観察された。同時に、雇用統計の欠陥や労働市場政策の不備も目立つようになった。これら研究成果は、英文の論文集として刊行するべく現在編集作業を進めている。4)2年間に渡る現地調査と共同研究で得られた知見は、文献研究によるそれをはるかに超えるもので、市場経済への転換を実施している諸国の経済政策の評価に大いに資するものとなった。その成果を、ブダペストにおけるセミナーの論文の邦訳も含め、刊行する準備を進めており、科学研究費研究成果刊行助成の申請(平成10年度)を行った(日本評論社刊行予定)。
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