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1996 年度 実績報告書

日本、中南米、オセアニアにおける木材貿易構造、環境規制の変化に関する計量的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08041066
研究機関宮崎大学

研究代表者

行武 潔  宮崎大学, 農学部, 教授 (30174832)

研究分担者 伊藤 哲  宮崎大学, 農学部, 助手 (00231150)
寺岡 行雄  九州大学, 農学部, 助手 (40264105)
EVISON David  ニュージーランド森林研究所, 木材貿易部, 室長
庄司 功  筑波大学, 社会工学系, 講師 (20282329)
斯波 恒正  筑波大学, 社会工学系, 教授 (90187386)
TORRES Juan  パンアメリカン大学, 経済学部, 助教授
CERDA Arcadi  コンセプシオン大学, 経済学部, 教授
PAREDES Gonz  チリ南大学, 林学部, 教授
BROOKS David  国立太平洋北西部森林研究所, 森林経済部, 科長
HAYNES Richa  国立太平洋北西部森林研究所, 森林経済部, 部長
吉本 敦  宮崎大学, 農学部, 助教授 (10264350)
古井戸 宏通  森林総合研究所, 林業経営部, 研究員
加藤 隆  森林総合研究所, 林業経営部, 科長
尾崎 統  統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (00000208)
キーワード森林資源 / 木材加工 / 木材貿易 / 日本市場 / ラジアタパイン / ユ-カリ / 造林費 / 伐出費
研究概要

今回の主な調査結果を述べれば、以下のようになる。
1.メキシコは北部がマツ類を主にパルプあるいは合板用に、南部はマホガニ-、セドロ等の有用広葉樹を家具用に利用、市場の開拓を目指している。米国、カナダの企業の進出を押さえ、エヒド-という施業単位ごとに森林の経営管理が行われている。資源のデータも比較的整備されおり、今後の資源管理のあり方が模索されている。また対日輸出意欲もあり、今後の展開次第ではメキシコ産の家具、合板等の輸出も考えられる。
2.キューバ市場が形成されているのは砂糖等一部の農産物だけであるが、木材も自由市場を設けて経済活性化に寄与しようとしている。最近では、砂糖に代わって外国企業との合併会社により観光産業が外資獲得の重要な産業として顕著な成長をしている。また、ユネスコ関係でエコー・ツ-リストを招く程、森林管理は比較的よく行われている。日本への輸出意欲もあるものの、製材機械は1960年代の旧ソビエト製のものを用いて果物、農産物等向けの木箱を生産している程度である。
3.チリの造林費は1000〜1400\/ha程度と我が国の造林費の10分の1以下である。また海上運賃は約40\/m^3、チリのヴァルディビア周辺の事例では、港までの運賃は6\/m^3、伐出費は10\/m^3以下で、伐採から港まで費用は20ドル以下である。日本の産地である宮崎から東京までの運賃は70\/m^3、伐出費は100〜150\/m^3であり、チリの木材生産費がいかにやすいかが理解される。ブラジルのユ-カリの生長はチリよるもよく生産費も安い。またアルゼンチンも大規模な植林計画がある。ラジアタパインの梁用集成材は600\/m^3、今後400\/m^3の単価で輸出する計画がある。日本の柱、梁等の価格は500\/m^3以上である。ラジアタパイン、ユ-カリ類の紙パルプ用以外の建築向けの利用が評価されてくれば、チリをはじめ南米のこれらの木材の輸出はさらに拡大しよう。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 鍋島 正彦・吉本 敦・行武 潔: "宮崎県耳川流域における森林資源管理に関する研究" 日林九州支論. 49. 1-2 (1996)

  • [文献書誌] 行武 潔・吉本 敦: "北米における対日木材輸出の国内産地に及ぼす影響" 日林論. 107. 413-414 (1996)

  • [文献書誌] 加藤 隆: "中南米における林産業の資源造成と製品輸出の動向" 熱帯林業. 39. (1997)

  • [文献書誌] 行武 潔: "価格動向(1)製材「木材の知識」" 経済調査会, 9(542) (1996)

  • [文献書誌] Kiyoshi,Yukutake: "The competitive relationship between foreign timber and domestic timber in the Japanese market, Forests and Forestry in Japan" Kyoto University(予定), 18 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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