研究分担者 |
OYEP Engola カメルーン国, 科学技術省, 専任研究員
川村 協平 山梨大学, 教育学部, 教授 (60126646)
小林 幹夫 宇都宮大学, 農学部, 教授 (80111392)
佐藤 弘明 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40101472)
伊谷 純一郎 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (10025257)
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研究概要 |
昨年度に引き続いて,カメルーン東南部ジャー川およびブンバ川流域に広がる熱帯雨林において以下の現地調査をおこなった。カッコ内は主たる調査者。 1.カメルーン南部熱帯雨林の生態学的・植物分類学的調査,および動植物資源の調査。モロンド郡ドンゴ村およびオ・メニョン郡ンゴイラ村の近辺において,植物約200点を採集し,同定をした。また,大西洋岸近くに位置するカンボ自然保護地区においても熱帯森林の調査をおこない,南米の熱帯雨林との類縁性に関するデータを得た(小林)。それらの植物採集と同時に,民族植物学的情報を得ることによって,現地の住民による森林利用の実態を調べた(寺嶋)。また森林地域およびその周囲における野生鳥類を約70種ほどを観察,同定した(伊谷)。 2.ドンゴ村のバカ族の森林内における狩猟採集活動に関する実態調査をおこない,森林適応に関する伝統的知識の現状を把握した。(伊谷・寺嶋) 3.ドンゴ村ならびにンギリリ村近辺の森林にて野生ヤムイモをはじめとする食用植物に関する生態学的ならびに民族植物学的調査をおこない,熱帯雨林の人口支持力を把握するためのデータを得た。(佐藤) 4.ンゴイラ村に近辺おける焼畑農耕と森林環境との関係について調べた。とくに村,耕地,森林内の土壌学的比較調査をおこない,焼畑による環境変化に関する基礎的データを得た。(上野[研究協力者]) 5.マバン村近辺における焼畑農耕民ジェム族と,定住化した狩猟採集民であるバカ族の生態を調べ,彼らの相互依存的民族間関係について調査をおこなった。(山本[研究協力者]) 6.ンギリリ村近辺における諸民族の基礎的体力ならびに健康状態に関する保健学的調査をおこない,森林環境への適応度に関するデータを得た(川村)。民族医学的調査をおこない,民間医療に関する資料を得た。(佐藤) 7.ヤウンデ市内ならびに近郊のマーケット調査をおこない,森林性食物の都市流通に関する農業経済学的調査をおこなった。(エンゴラ)
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