研究課題/領域番号 |
08041083
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研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
奥山 正司 十文字学園女子大学, 社会情報学部, 教授 (50073036)
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研究分担者 |
王 偉 中国, 社会科学院・日本研究所, 助教授
佐藤 豊道 東洋大学, 社会学部, 教授 (50085544)
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キーワード | 老親扶養意識 / アジア系外国人妻 / 農村 / 過疎社会 |
研究概要 |
平成8年度においては、大量調査のための質問票の作成と資料収集及び大量調査のための予備調査(プリテスト)、ケーススタディなどを行った。まず、国内での大量調査を行うための質問票の作成には、基本的枠組みや仮説に基づき既存の類似した調査票のチェックをしながら、新しい質問票の作成及び調査地である山形県最上郡地域へ行って過疎地域に居住しているアジア系外国人妻を対象としたプリテストを繰り返し行った。また、アジア系外国人妻が同じ農村に居住している日本人妻と老親扶養意識などがどう異なっているのかを把握するために、最上郡戸沢村の農協婦人部に加入している30歳〜60歳未満の既婚女性(日本人)約400人を対象とし、老親扶養意識の調査を行った。これらの調査はコーディング、パンチなどを終え、単純集計ができるまでにいたっている。ここでは、その結果を詳しく述べないが、後にアジア系外国人妻の調査結果と比較しながら分析することとする。 一方、先の申請書で指摘したように、最上郡地域で他の農村社会学者がアジア系外国人妻を対象とした調査で、行政とのトラブルを起こしており、完全な大量調査は依然として流動的であるため、新潟県中魚沼郡地域でも大量調査を行えるように行政との対応を行っている。これらの過程と平行して、母国語を用いた質問票を作成するために、奥山が中心となって中国へ行き、翻訳のためのチェック、関連資料の収集に努めた。翻訳の仲介やコーディネーターの役割及び資料の収集には、王偉氏が全面的に協力してくれ、現地でのプリテストを行うことができた。同様に、韓国のハングル語、フィリピンのタガログ語による調査票の完成し、大量調査を行えるように、整えている段階である。
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