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1997 年度 実績報告書

カムチャッカ半島における氷河をとりまく水循環過程およびその変遷に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08041090
研究機関北海道大学

研究代表者

小林 大二  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (30001655)

研究分担者 西村 浩一  北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (10180639)
佐藤 利幸  信州大学, 理学部, 教授 (00154071)
幸島 司郎  東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (60183802)
山縣 耕太郎  上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (80239855)
白岩 孝行  北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (90235739)
キーワード氷河 / 気候変動 / 水循環 / 植物生態 / 火山 / カムチャッカ / ロシア / 雪氷コア
研究概要

本研究は、地形・植物班、氷河班の2班に別れて実行された。
〈地形・植物班〉8月15日から8月29日にかけては、カムチャッカ半島オホーツク海岸および中央部エッソ村周辺で、8月22日から9月22日にかけては太平洋岸のカレイタ氷河にて、それぞれ地形および植生調査を実施した。その結果、以下のことが判明した。
1.オホーツク海岸には海成段丘が発達し、そこに化石アイスウェッジキャストが発見された。形成年代については現在火山灰試料の分析から考察中である。
2.エッソ周辺の氷河地形を再調査し、氷河の前進規模がぼぼ明らかになった。
カレイタ氷河前縁の小氷期に形成されたモレーンの詳細な分布図を作成すると同時に、ライカノメトリーにより形成年代を数年程度の誤差で推定した。
4.エッソ近郊のカ-ルにおいて地生態学的な調査を実施し、地形と植生の間に密接な相互作用があることを明らかにした。
〈氷河班〉8月22日から9月22日にかけてカレイタ氷河で質量収支、気象・水文、動力学的な観測を実施し、1996年の現地観測と併せて、カレイタ氷河の1年間の挙動を明らかにした。また、氷河生物学の立場からカレイタ氷河上の雪氷藻類と昆虫に関する調査を行い、カレイタ氷河が日本の雪渓と類似した生態系にあることを突き止めた。氷河班では、地形班によって明らかにされた小氷期の氷河変動に関するデータと氷河班が明らかにした雪氷学的な成果を組み合わせ、カレイタ氷河の数値モデリングに取り組み始めた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T. Shiraiwa: "Stratigraphic features of firn as proxy climate signals at the summit icecap of Ushkovsky volcano, Komchatka, Russia" Arctic and Alpine Research. 29・4. 414-421 (1997)

  • [文献書誌] Y. Kodama: "Hydrometeorological features of Koryto glacier in the Kronotsky Peninsula, Komchatka, Russia" Bulletin of Glacier Research. 15. 37-45 (1997)

  • [文献書誌] S. Yamaguchi: "Flow of Koryto glacier in the Kronotsky Peninsula, Komchatka, Russia" Bulletin of Glacier Research. 15. 47-52 (1997)

  • [文献書誌] 松岡 健一: "ロシア連邦カムチャッカ半島のウシュコフスキー氷冠におけるアイスレーダ観測" 雪氷. 59・4. 257-262 (1997)

  • [文献書誌] 山縣 耕太郎: "カムチャッカ半島に分布する黒色火山灰土の層序と分布" 第四紀. 29. 37-44 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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