研究課題/領域番号 |
08041109
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
吉田 勝 大阪市立大学, 理学部, 教授 (30047112)
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研究分担者 |
和田 秀樹 静岡大学, 理学部, 教授 (20126791)
小山内 康人 岡山大学, 教育学部, 助教授 (80183771)
有馬 真 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (10184293)
SANTOSH M. ケララ州立地球科学研究センター, Scientist
RAO A. T. アンドラ大学, 理学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | インド楯状地 / 東ガード帯 / グラニュライト / 原生代 / スリランカ / ゴンドワナランド / Kerala Khodalite Belt / Calc-silicate granulite |
研究概要 |
インド東ガード帯、インド南部(野外調査は延べ356人日)およびスリランカ(延べ65人日)の原生代グラニュライト地域を中心として野外調査、収集地質資料の整理、分析作業と解析を行った。また、インド科学者1人を30日間招聘した。本年度の予算総額は560万円で、国外旅費や野外調査の諸費用を中心として全額を使用した。主な研究成果は下記のとおりで、学術誌や論文集などに34編の発表と、研究連絡誌等6冊の発行を行った。 1.東ガードグラニュライト帯で、Sm-Nd及びモナツアイト年代の検討を行い、源岩形式に関係する約25億及び20億年と、その後の熱構造事件を反映すると思われる約15億、約10億、約7-8億と約5億年前の年代を得た。 2.東ガード帯中心部ヴィサカパトナム周辺の岩石に、主要な巨大等斜褶曲に先行する小規模な層内根無し等斜褶曲とシース状褶曲が確認された。 3.東ガード帯中部の泥質グラニュライト中に、コランダム・石英共生が発見された。詳しい岩石学的検討から同岩石は、13kb・1150℃以上の変成作用を被った後、急激な等温減圧で約9kb・950℃に至り、その後等圧減熱-等温減圧の経路をとったことが示された。 4.東ガード帯で明らかにされた重複変動史から、同帯が東南極ライナー帯と対置したのは約15億年前より後と考えられ、約10億年前の変動時であろうと指摘された。 5.インド南部原生代グラニュライト帯を横切るアッチャンコーヴィル剪断帯の少なくとも一部で左ずれの剪断センスが認められた。 6.そのほか、スリランカ中部のグラニュライトの岩石学、南インドグラニュライト中のアルカリ酸性岩類の岩石記載と形成条件、炭酸塩岩類の流体・鉱物相互作用と変成経路、南-東インド原生代グラニュライト帯の造構史、東ゴンドワナの先カンブリア代テクトニクスなどが検討された。
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