研究課題/領域番号 |
08041110
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
松田 高明 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50145827)
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研究分担者 |
SAKHNO V.G. ロシア科学, アカデミー・極東地質研究所, 教授
KULINICH R.G ロシア科学, アカデミー・太平洋海洋科学研究所, 副所長
山路 敦 京都大学, 理学研究科, 助教授 (40212287)
先山 徹 自然環境科学研究所, 助教授 (20244692)
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学部, 教授 (90160895)
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キーワード | 沿海州 / 白亜紀 / 火成岩類 / 放射年代 / 古地磁気 / 古第三紀 / 日本海 / テクトニクス |
研究概要 |
9月19日から9月28日まで実質約10日間、ロシア共和国のシンホテリン山地で調査を行った。本年度は沿海州中・北部のテルネ-、ケマ地域を中心に、白亜紀後期〜古第三紀火成岩類の野外調査と試料採取を行った。昨年度の結果をふまえ、火山岩類の下部層と新期の深成岩類に特に焦点をしぼった。火山岩類に関しては古地磁気方位測定と放射年代測定・岩石学的検討用の主に火砕岩類試料を25地点で採取できた。深成岩類に関しては岩石学的検討用および放射年代測定用の花崗岩類試料を15地点で採取できた。 放射年代の測定はフィッショントラック法で進めており、昨年度までに採取した試料も含めて、現在までに火成岩類41試料から分離したジルコンとアパタイトについて年代値を得ることができた。その結果、白亜紀と考えられていた火山岩類の大部分が古第三紀の年代を示し、火成活動の時期が従来の推定よりも新しくなる可能性が出てきた。同時期の火山岩類が日本列島の日本海側にもみられ、日本海が形成される前は、一つの火山帯を形成していたものと考えられる。 古地磁気学的検討により、火山岩類の内新期(古第三紀)のものの古地磁気方位が、ユーラシア東部の地塊群のそれと一致していることが分かった。このことは、東北日本が時計回り回転運動をして沿海州から離れて、日本海が形成されたという我々のモデルに調和的である。また、ユーラシア東部が古第三紀以来一つのブロックとして振る舞っており、日本海の拡大時にも変形しなかったことも示した。古期(白亜紀〜古第三紀)の火山岩類の古地磁気方位は地域により異なり、古期の火山岩類が噴出・堆積した後、新期の火山岩が堆積するまでの間に、径約60kmのブロックごとに差別的な回転運動をした可能性があることが分かった。
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