研究分担者 |
山田 悦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30159214)
村田 勝夫 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60028206)
佐竹 弘 徳島大学, 地域共同研究センター, 助教授 (10124801)
本仲 純子 徳島大学, 工学部, 助教授 (40035811)
伊永 隆史 徳島大学, 総合科学部, 教授 (30124788)
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研究概要 |
本研究は、平成8年度、平成9年度及び平成10年度の3年間にわたり、東南アジア賭国を訪問して、大気中SO_2,NO_2を計測するとともに、雨水成分を測定し、東南アジア地域の酸性雨の実態を明らかにしたものである. 3年間の学術調査訪問国は、タイ王国、マレーシア、インドネシア、シンガポール、及びニュージーランドである.調査地点はバンコク、チエンマイ、プーケット、クアラルンプール、ペナン、マラッカ、クアンタン、ジャカルタ、シンガポール、クライストチャーチ、オークランドなどの都市である.訪問した研究施設はタイ環境研修センター(ERTC)、チュラロンコン大学、チエンマイ大学、アジア工科大学、マレーシア農科大学、マレーシア気象学施設、インドネシア技術評価応用庁、インドネシア環境管理センター、シンガポール国立大学、南洋工科大学、シンガポール環境庁及びオークランド大学などであった. 1998年9月25日には徳島大学工学部で、環境測定評価に関する国際シンポジウムを開催した.タイ王国チュラロンコン大学ハイテクセンターのTasakorn所長を招へいし、研究代表者(池田)らによる学術調査結果並びに関連する研究結果の報告を行った. 研究結果を総括すると、東南アジア諸国は我が国と比較して一般的に大気中SO_2,NO_2濃度が高く、pH3.8の強度の酸性雨が降ることもあり、常時、雨水は4.2前後のpHを示していたが,1997年のインドネシア、マレーシアにおける大規模森林火災以降の1998年にはSO_2,NO_2、SPMなどによる大気汚染は深刻で、雨水試料には灰色の沈殿物が多く、中和されてpH6.0前後を示すことが多かった.ニュージーランドでは大気中SO_2,NO_2濃度は低いが、雨水はpH5.0前後を示し、銅像の顕著な緑化が認められた.
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