• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

遺伝子分析と形態計測に基づく中国産シカ類全種の起源・進化・系統の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08041131
研究機関北海道大学

研究代表者

大泰司 紀之  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (50001532)

研究分担者 梶 光一  北海道環境科学研究センター, 野生動物科, 科長
増田 隆一  北海道大学, 理学部, 助手 (80192748)
玉手 英利  石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (90163675)
キーワードシカ類 / 中国 / 進化系統 / 比較生態 / 種分化 / 亜種分化 / 形態計測 / DNA分析
研究概要

本研究の目的は、中国産シカ類全種(約20種)について、分類および分布を明確にすること、および起源・進化・系統を解明することである。
分類について:これまで分布が不明確であったチベット自治区、新彊ウイグル自治区、および東北地方(大・小興安嶺山脈一帯)について、現地踏査により各種シカ類の分布を明確にした。とりわけアルタイ山脈と大興安嶺山脈のヘラジカ、および中国全域のアカシカ各亜種については、今回の調査によって初めてその分布の実際が明らかになった。
比較生態学的知見:アカシカのタリム亜種が砂漠に特殊化していることについて、形態および生態学的に明らかにした。
進化系統学的研究:シカ類各種・各亜種の地域個体群から得られた形態計測値およびDNA分析結果の検討を進めている。これまでに得られた結果は、種のレベルについては、古生物学および現生種の形態学的研究により得られた従来の分類とほぼ一致している。しかし原始的な種であるジャコウジカ、キョンおよびキバノロの分化が従来の説より早いこと、また亜種レベルの分類については再検討が必要であることなどが解ってきた。
調査結果のとりまとめ:クチロジカの新知見を含め、中国に分布するシカ類の概要については、1993年にDeer of Chinaとして本申請人らによりまとめられたが、今回得られた結果については、モノグラフDeer of China(仮題)としてシカ類の進化史を総合的にとりまとめる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] マハムト ハリク: "中国新彊産哺乳類の分類と分布" 哺乳類科学. 37(1)(in press). (1998)

  • [文献書誌] Tamate, H.: "Recent progress in molecular phylogenetic studies of Japanese Sida-deer." Mammal Study. 23(1)(in press). (1998)

  • [文献書誌] 盛和林: "中国野生哺乳動物(日本語版 中国産哺乳類、英語版 Mammals of China)" 中国林業出版社, 186 (1998)

  • [文献書誌] Ohtaishi, N.: "Deer in China-Systematics, Ecology and Conservation" Elsevier Science Press, 222 (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi