研究分担者 |
BERHANE Asfa エチオピア古人類学研究所, 古生物古人類部門, 部門長
YONAS Beyene エチオピア文化財研究保存局, 人類考古部門, 部門長
鵜沢 和宏 東京大学, 総合研究博物館, 日本学術研究会 特別
三枝 春生 姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 助手 (70254456)
加藤 茂弘 兵庫県立人と自然の博物館, 地球科学部, 研究員
長岡 信治 長崎大学, 教育学部, 助教授 (80244028)
仲谷 英夫 香川大学, 教育学部, 助教授 (20180424)
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研究概要 |
本年度の現地調査はコンソ遺跡群における野外調査40日間および準備・博物館調査50日間からなった。 地質調査としてはコンソ遺跡群の中心地区の層序の最終確認、周辺部の層序の組立、堆積環境の復元に関する調査を行い、中でもKGA4、KGA6における層序のさらなる評価、KGA10の堆積学的評価、調査地東部の調査を進めた。分析サンプルとしては火山灰39点、珪藻土13点、粘土サンプル10点、砂サンプル47点などを採集し、これらEPMAによる主成分分析、微量元素分析、Ar/Ar年代測定、花粉分析、粒度分析などに用いている。 古生物調査は主としてKGA4,KGA7,KGA8,KGA10,KGA12で行い、同定可能な哺乳動物化石標本を2204点採集した。うち5点が人類化石である。これらの標本についてはコンソ出土の他のものと一括して整理、分類群同定、形態分析をエチオピア国立博物館にて行った。本年度は特に、コンソから出土したボイセイ猿人標本の比較分析、動物相全体象の評価などに集中した。目下、これらについて出版報告の準備を進めている。 先史学調査はKGA4における最古のハンドアックス遺跡の評価、KGA10におけるランドスケープ型調査の最終確認、KGA6における中間年代域の旧石器の評価などを推進した。特にKGA6ではプロトハンドアックス遺跡と思われるものを新たに発見し、前後の時代との今後の比較研究が期待される。
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