研究分担者 |
山村 則男 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (70124815)
中野 進 広島修道大学, 商学部, 教授 (70237337)
新井 哲夫 芦屋大学, 産業教育, 教授 (20193047)
木村 正人 北海道大学, 地球環境科学研究科, 教授 (30091440)
片倉 晴雄 北海道大学, 理学研究科, 教授 (40113542)
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研究概要 |
1.目的:生息環境の特性と生活史進化の相互関係を分析するために,インドネシアのジャワとスマトラに降雨条件や海抜高度の異なる調査地を設定し,(1)昆虫の野外個体群の季節動態をモニタリング,(2)室内飼育と実験的解析による温度適応,休眠形質,光周反応,ストレス抵抗性を比較する. 2.調査地:西ジャワ州のボゴール,チボダス,東ジャワ州プルヴォダディの各植物園と,スマトラ西部州内のパダン,シティウン,ランバタン,スカラミの各実験圃場での野外調査と室内実験を実施した. 3.野外調査:マダラテントウ類,ジンガサハムシ類,ショウジョウバエ類,コオロギ類などを対象とし,野外における個体群の長期センサスと,定期サンプリングによる齢構成,繁殖状態,栄養状態などの調査をした. 4.飼育実験:ボゴール動物博物館およびスカラミ農業技術研究所において,昆虫類を飼育し,休眠形質,光周反応,ストレス抵抗性(乾燥,低温,飢餓など),発育日数,生存-繁殖スケジュールなどを種間,地域個体群間で比較した. 5.本年度の新展開:(1)西ジャワ州のハリムン国立公園の原生林での調査を継続した,(2)同州のゲデ山,中央カリマンタン州のパランカラヤ周辺の山火事跡での予備調査を行った,(3)ジャワ及びスマトラ各地の食葉性テントウムシの食草と鞘翅斑紋の地理変異の調査をとりまとめつつある,(4)調査対象種の食草であるナス化植物(食葉性テントウムシ類)やヒルガオ科(ジンガサハムシ類)の質的季節変動(水分含量,葉の硬度,C/N比など)のモニタリングを継続中である.
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