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1996 年度 実績報告書

アフリカ熱帯林における霊長類の生態的適応研究

研究課題

研究課題/領域番号 08041145
研究機関京都大学

研究代表者

大沢 秀行  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60027498)

研究分担者 MARC Thierba  世界野生生物基金(WWF)プチロアンゴ動物区ガボン担当, 研究マネージャー
NJIFOTI Hans  カメルーン国立動物学研究所, 上級研究員
中川 尚史  神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (70212082)
丸橋 珠樹  武蔵大学, 人文学部, 教授 (20190564)
キーワードシロエリマンガベイ / ホオジロマンガベイ / 類人猿 / 種子破壊 / パタスモンキー / 単雄群 / 多雨林 / アングローブ林
研究概要

本年度は、コンゴのンドキ保護区、ガボンのプチロアンゴ保護区、カメルーンのカラ・マルエ国立公園の3カ所で調査を行った。
プチロアンゴでは、まずシロエリマンガベイを中心としたオナガザルの生息状態の調査を行った。シロエリマンガベイは、群の発見は容易であったので、発見場所での食痕採集を主として行い、採食リストを作成した。調査期間中、13種の採食植物種を同定した。調査地は海岸に近い場所でSindora kleineanaとマングローブの優先する多雨林であるが、これまで食物として記録のなかった種が多く含まれていた。地上遊動の傾向の強いシロエリマンガベイの新しいしかも典型的な生息環境と位置づけられた(大沢・チィルボール)。当地における類人猿の調査は、現地参加メンバーが3月現在続行中である(鈴木)。
ンドキでは、ホオジロマンガベイの追跡調査が可能であったため、各食物品目の採食頻度が得られた。その結果、果実を多く採食しているが、種子破壊を行っていること、未熟果実を多く採ることが特徴として明らかになった。葉食は全く見られなかった。同所的に生息するチンパンジーとの関係では、チンパンジーが多く食べたDonelia樹はその後ホオジロマンガベイが訪れることがなく、チンパンジーの影響が大であることが示唆された。熱帯林の果実資源利用を巡る今後の研究課題である(丸橋)。
治安上の問題で調査を中断していたカラ・マルエはとく個体数の減少もなく、調査が続行できることが確認できた。今回非交尾期における複雄群の存在が確認され、パタスモンキーが、単雄群と複雄群両方の性質を持つという予測を支持する資料が得られた(大沢・ハンソン)。
上記の研究はすべて、現在資料の分析中または調査続行中であり、発表あるいは印刷中の論文はまだない。一部を除き、2年度分の研究をまとめて公表する予定である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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