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1998 年度 実績報告書

アフリカ熱帯林における霊長類の生態的適応研究

研究課題

研究課題/領域番号 08041145
研究機関京都大学

研究代表者

大沢 秀行  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60027498)

研究分担者 HANSON Njifo  カメルーン国立動物学研究所, 上級研究員
中川 尚史  神戸市看護大学, 助教授 (70212082)
丸橋 珠樹  武蔵大学, 人文学部, 教授 (20190564)
キーワードパタスモンキー / サバンナモンキー / 交尾戦略 / メスによる選択 / 複雄群化 / 分布調査 / 生息環境 / サバンナ
研究概要

昨年度に引き続き、カメルーン北部の地上性霊長類の社会生態を行った。本年度は、長らく継続調査を行っているカラ・マルエ国立公園に加え、ワザ国立公園においても調査を行った。両地域での対象は、パタスモンキーとサバンナモンキーである。
ワザでは、両種の広域分布調査をまず行った、調査期間が雨期であったため、公園内に踏査が不可能な地域が多数あり、今回の調査だけですべてを網羅するもとにならなかった。この点に関しては、これまで数回にわたる大沢・中川の予備的調査、ハンソンによる通年の調査の結果により補完した。これにより湿原的単純環境における両種の分布を、林部の多いカラ・マルエのそれと比較分析を行っている。ワザではこの分布調査に平行して、公園内の植生分布の調査も行った(ハンソン・大沢)。
カラマルエでは、昨年に続き、パタスモンキーの繁殖期における雌雄の性選択、繁殖戦略の調査を行った。パタスモンキーは通常単雄群を形成するが、交尾期にはしばしば複雄群化する。昨年度は、上位オスによる交尾妨害(雄間競争)、メスからの下位雄への勧誘(雌による雄の選択:femalechoice)を観察したが、今年度は、その上にたって、雄間競争と、メスによる選択の、各々の要素が交尾に占める割合。両者の相互関係等を調べた。
その結果、群内オス数が増加するに伴い、メスによる選択の強度が強くなることが示された。この結果は、パタスモンキーの社会の複雄化現象が、因果関係については未だ不明確ではあるものの、少なくともメスによる働きかけ(メス選択)と強く関連していることを示唆している(大沢)。この研究と平行し、カラ・マルエ内での、パタスモンキー、サバンナモンキーの分布および、その植生環境の調査を行った(主としてハンソン)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nakagawa,Naofumi: "Denermination of the dramatic chenge in the of energy and protein by Japanese monkeys in a cool temperate" Amerecan Journal of Primatology. 41. 267-288 (1997)

  • [文献書誌] Nakagawa,Naofumi: "Indiscrminately response to infant calls in wild monkeys(Erythrocebus patas)" Folia primatol.in press.

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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