研究分担者 |
西田 隆雄 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20023426)
並河 鷹夫 名古屋大学, 農学部, 教授 (70111838)
天野 卓 東京農業大学, 農学部, 教授 (90078147)
DANG Vu Binh ハノイ農業大学, 畜産獣医学部, 学部長
野澤 謙 中京大学, 教養部, 教授 (40023387)
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研究概要 |
本研究はベトナム北部の動物資源について遺伝学的調査を行ない、インドネシア、スリランカ、バングラデシュ、ネパール、タイ、フィリピン、中国などの東南アジア諸国での調査結果と比較することにより、動物資源としての遺伝学的特徴並びに評価に関する基礎的知見を蓄積することを目的として実施した。 1.調査動物・地域、並びに血液試料・形態測定資料の採取数:調査動物は、牛、水牛、馬、山羊豚、鶏、アヒル、マウス、スンクスの9種である。調査地域は、TUYEN QUANG,LAO CAI,BAC THAILANG SON, THAN HOA,HAM HA,HA TAY,QUANG NINH,NGHE ANの9省である。資料・試料の採取数は牛62頭、水牛32等、山羊60頭、豚50頭、馬53頭、アヒル73羽、鶏92羽、鶏卵117個、マウス21頭、スンクス14頭である。 2.外部形態並びに遺伝的変異性の概要:上記調査動物(マウスとスンクスを除く)について、外部形態遺伝子、血液型、蛋白多型遺伝子を分析した。 (1)馬とアヒル・鶏では、毛色の多様性が大きく、山羊、水牛、牛、豚では低い値が推定された。 (2)血液型並びに蛋白多型遺伝子を分析した結果、多型遺伝子座の割合を示すPpolyは、牛で0.32、水牛;0.20〜0.24、羊;0.50、馬;0.36〜0.42、山羊0.150.21の値が推定され、東南アジア諸国の在来家畜と同程度であった。同じく遺伝的多様性の標である平均へテロ接合率は、牛;0.134〜0.144、水牛;0.036〜0.058、;0.182、馬;0.08〜0.11、山羊;0.029〜0.064の値が推定された。 豚において、Am-1遺伝子座に新しい変異が見いだされた。
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