研究課題/領域番号 |
08041158
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
西田 隆雄 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20023426)
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研究分担者 |
WORAWUT Rerk カセサート大学, 獣医学部, 準教授
河辺 弘太郎 鹿児島大学, 遺伝子実験施設, 助手 (70295278)
岡本 新 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70158814)
川本 芳 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
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キーワード | セキショクヤケイ / 亜種の同定 / 亜種の分布 / 形態学的分布 / 血液蛋白質多型 |
研究概要 |
ヴェトナム(10年5月)とタイ(10年11-12月)の現地調査ならびにラオス(10年12月)とヴェトナム(11年2月)の調査補遺が実施され、昨年度収集試料とともに分析中である。現在までに次の結果が得られた。 1. セキショクヤケイ5亜種の一つ、G.g.jabouilleiは国際高に最も情報量の少ない亜種であったが、本年度5月の調査において、ヴェトナムのBac Giang県で成体雌雄各3羽が捕獲された。形態学的分析(生体計測、羽色の色差測定および他の外皮諸形質の精査)によって亜種の同定がなされたが、ミトコンドリアDNAのD-ループ領域の塩基配列については現在なお検討中である。 ヴェトナムでは、Quan Binh県でG.g.gallus、またNghe An県でG.g.spadiceusの生息が確認されており、ラオスでは国境を越えた隣接県のKham Muon県のTha KhecでG.g.gallusが認められているので、本亜種とG.g.spadiceusの分布境界は北緯18と19度の間にあることが明らかになった。またG.g.jabouilleiの生息域の南限はHong(紅)河に一致すると考えられる。タイでは、14国立公園における調査の結果、G.g.spadiceus(タイ西部)とG.g.gallus(タイ東南部)の境界線はPetchabun山脈にほぼ一致し、Khorat高原すなわちタイ東北部全域がG.g.gallusの分布域に含まれる。 2. ラオスのビエンチヤン、ルアンプラバンおよびパクセ地城で収集された(1996〜1997年度調査)136個体の在来鶏の14種のタンパク質を制御している17遺伝子座の電気泳動分析が終了し、以下のことが明らかになった。7遺伝子座(E_8-1、Awy-1、AKP-akp、AKP-2、Alb、TfおよびPas)に多型が発見されたが、他の10遺伝子座には発見されなかった。これらの変異をもとにして、ラオス、バングラデシュ、ネパールおよびインドネシア在来鶏間の遺伝的距離を推定した。その結果、ラオス在来鶏はネパールおよびバングラデシュ在来鶏と一つのクラスターを形成し、遺伝的に近い関係にあることが示された。
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