研究分担者 |
CHANEL Sam バヌアツ共和国国土自然資源省, 森林局, 局員
BANI Ernest バヌアツ共和国国土自然資源省, 環境局, 局長
遊川 知久 国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 研究官 (50280524)
松本 定 国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 主任研究官 (80132695)
小西 達夫 国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 主任研究官 (70161958)
|
研究概要 |
平成9年度の調査は昨年に引き続き、バヌアツ共和国最大の島、エスピリツ・サント島の西部の南北に連なる山域の山地雲霧林帯を中心に、9月から11月にかけて行った。今年度の採集で対象とした植物はシダ類と裸子および被子植物で、シダ類についてはAsplenium,Thelypteris,Dryopteris,Schizaea,Cyathea,Blechnum,Ophioglossum,Adiantum,Hymenophyllum,Lycopodium,Selaginella,Cheilanthes,Equisetum,Davallia,Diplazium,Pteris,Nephrolepis,Lygodium属など約60属1,200標本、裸子および被子植物についてはAlpinia,Bikkia,Cypholopus,Cryptocarya,Desmodium,Euphorbia,Ficus,Vaccinium,Corynocarpus,Peperomia,Hoya,Macaranga,Strongylodon,Begonia,Canavalia,Myristica,Weinmannia,Melastoma属など63科約180種2,400標本で、乾燥あるいは生品として採集することができた。このうち、ラン科ではEarina属やPachyplectron属で新種が発見され、すでに発表を行った。その他の被子植物については平成10年の2月にバヌアツ唯一の分類学者であるサム・シャネル氏を日本に招へいし、特に木本植物を中心に、採集した乾燥標本および生品について種の同定を行ったところ、数多くの今までバヌアツ未記載の種が発見された。さらに、バヌアツに関連するとみられる植物が自生し、しかも過去にわずかながら行われていたバヌアツの調査で得られた標本を有する研究所や大学のあるニューカレドニアとフィジ-の調査も今回は併せて行われ、今年度の調査で得られたバヌアツの標本の同定のための貴重な情報も得ることができた。
|