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1997 年度 実績報告書

メキシコの新型皮膚爬行症に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08041187
研究機関福岡大学

研究代表者

赤羽 啓栄  福岡大学, 医学部, 助教授 (30020754)

研究分担者 ARGUMEDO R.L  メキシコ自治大学, 生物研究所, 主任研究員
緒方 克己  宮崎医科大学, 講師 (10109647)
古賀 正崇  九州大学, 医学部, 講師 (80136449)
名和 行文  宮崎医科大学, 教授 (10040172)
小島 荘明  東京大学, 医科学研究所, 教授 (00009622)
キーワード顎口虫症 / 皮膚爬行症 / 移動性皮膚腫脹 / メキシコ / 免疫診断 / Gnathostoma binucleatum / Gnathostoma turgidum / ELISA
研究概要

メキシコにおける顎口虫症の病原体を明らかにするため,1997年10月に南部,オアハカ州のミグエルアレマンダムに棲息するペリカンから顎口虫の幼虫を採集した.これを日本に持ち帰りネコ,イヌ,ブタ,ラット,モルモットに感染させ経過を観察していたところ,本年度になってイヌに感染したことを確認し,その後の剖検で顎口虫の成虫を得た.この成虫を光学顕微鏡と走査電子顕微鏡で観察したところ,最近Almeyda(1991)によって新種として記載されたG.binucleatumと同じものであることがわかった.本種はAlmeyda(1991)により新種として記載されてはいるが,メキシコ国内外を問わず本種の存在に異論を唱える人も多く,まだ独立種として認知されていない.我々は今回の研究から本種を独立種として認め,さらにメキシコで発生している顎口虫症のほとんどが本種の寄生によっておこるものと推論した.本種はアジアに分布する有棘顎口虫によく似るが虫卵の卵殻には明らかな差異が認められた.
また1997年10月に自動車事故で死亡したオポッサムDidelphis virginiaの剖検により顎口虫の1種G.turgidumの雌雄成虫をそれぞれ1虫づつ採集した.本種の体長は雄虫5.0cm,雌虫8.0cmと今まで知られている顎口虫の中で最も大きく,虫卵はタカマリが両極にあるドロレス顎口虫卵に似ていた.しかしこのタカマリはドロレス顎口虫に比べ著しく小さく,1極のものはほとんど確認できない虫卵もあった.本種はメキシコ国内にかなり広く分布しているらしく今後本種による人体症例の可能性も示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ishiwata, K., Paz Diaz, S.C., & Nawa, Y.: "Gnathostomiasis in wild boars from Japan" Journal of Wildlife Diseases. 34(1). 155-157 (1998)

  • [文献書誌] Ogata, K., Nawa, Y., Akahane, H.: "Gnathostomiasis in Mexico" American Journal of Tropical Medicine,& Hygine. 58(3). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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