研究分担者 |
MAHER Eamonn 英国ケンブリッジ大学, 医学部, 教授
NEUMAN Hartm ドイツ国フライブルグ大学, 医学部, 教授
HSLA Edward 米国ハワイ大学, 医学部, 教授
GLENN Ghragy 米国ベセスダ癌センター病院, 泌尿器系腫瘍部, 部長
LINEHAN Mars 米国ベセスダ癌センター病院, 泌尿器系腫瘍部, 部長
ZBAR Berton 米国フレデリク, 国立癌研究所, 研究室長
降播 睦夫 高地医科大学, 医学部, 助手 (10209158)
長嶋 洋治 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10217995)
矢尾 正祐 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00260787)
大野 茂男 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10142027)
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研究概要 |
von Hippel-Lindau(VHL)病は両側の腎癌・小脳,脊髄、網膜の血管芽種などを40-80%の確率で高頻度に発生しさらに腎、脾臓の嚢胞等の多彩な病像を示す常染色体優性遺伝の疾患です。患者の多くは40歳台で腎癌により死に至る。日本国内に100-150家系、1000人以上の患者がいると推定されています。しかし国内のみならず世界的にもvon Hippel-Lindau病の全体像は把握されていない。この疾患の特徴は上記の様々な病像が家系により違った形で発現することである。しかし現在のところ本疾患の多彩な病像と原因遺伝子の構造異常との関係は全くわかっていない。本研究の目的は国際間の協力により、この疾患の発症機構を遺伝子レベルで解明し、臨床的にもまた基礎的に有用な治療法を開発することであった。また同時に日本国内の実情に即した臨床的診断、治療、follow upの体制を確立する事を目的とした。 今回の研究では我が国より米国へ研究者を派遣し、von Hippel-Lindau(VHL)病患者の家系解析、診断、治療、follow up,家族のカウンセリングの仕組みについて実地に習得した。それらの状況を理解して、我が国の家系診断、家族への対応、治療、follow upの方法を進めつつある。又VHL病の発症機構の解析を行っている研究者と米国のDr.Zbarと情報交流を行い、ヒトの体内でのVHL遺伝子発現を検討した。さらに発症機構の検討を進めつつある。それに基づいた、例えば、遺伝子治療のような新規のVHL病治療の開発も検討している。 米国でvon Hippel-Lindau病患者について家系解析、診断、治療、follow upを行っている研究者、特にGenetic Counselor(遺伝相談専門家)より米国でのsystemについて実地の具体的な指導を受けてそれに基づいて遺伝子診断を補助的に使用した臨床診断の体系を確立しつつある。
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