研究課題/領域番号 |
08044004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮嶌 博史 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20130099)
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研究分担者 |
黒田 明伸 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (70186542)
足立 啓二 熊本大学, 文学部, 教授 (70128247)
田中 誠二 山口大学, 人文学部, 教授 (80116730)
水本 邦彦 京都府立大学, 文学部, 教授 (60108363)
中村 哲 福井県立大学, 大学院・経済経営学研究科, 教授 (20025191)
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キーワード | 東アジア / 近世社会 / 士大夫 / 両班 / 近代への移行 / 中間団体 / 商品流通 / 祈雨祭 |
研究概要 |
21世紀の世界の動向に決定的な影響を与えると予想される東アジアの動きを理解するためには、東アジア各社会に対する歴史的理解が不可欠である。東アジア社会の今後の動きは、'伝統'と現在が織り成すダイナミズムの中で決定されていくと思われるが、本共同研究はかかる観点に立って、東アジア三国の'伝統'が形成されたと考えられる近世期(朝鮮の季朝期、中国の明・清期、日本の江戸時代)を、多面的かつ総合的に比較研究することを目指したものである。参加者は、当核テーマに係わる日本と韓国の研究者15名であったが、二度の研究発表会を中心とする共同研究の結果、以下のような新たな知見、共通の認識等が得られた。 1.中国の士大夫層と朝鮮の両班層の共通性と差異性について、科挙制度との関連、両者の社会的存在形態等の面から認識を深めた。またこれら両者と比較すべき対象として、日本で武士層だけでなく、農民上層部も含めて比較することが必要であるとの新たな視角も得られた。2.各社会のあり方を考える上で重要なさまざまな側面、すなわち、中間諸団体のあり方、国家の土地把握のあり方、祈雨祭を通じて見られる村のあり方や自然観、商品流通の編成、知識や情報の伝達とその担い手等を、各参加者の問題関心に即して深めることができた。3.さらに近世社会のあり方が、19世紀中葉以降に対して重要な影響を与えたことも、具体的に確認するとができた。 以上のようにさまざまな成果をあげることができたが、今回の共同研究は研究発表会を中心とせざるとえなかったために、新たな資料発掘や、それを用いた共同研究の水準にまでは至らなかった。この点が今後の課題として残された。
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