研究課題/領域番号 |
08044006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松沢 哲郎 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (60111986)
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研究分担者 |
板倉 昭二 大分県立短期大学, コミュニケーション学科, 助教授 (50211735)
竹下 秀子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (90179630)
藤田 和生 京都大学, 文学部, 助教授 (80183101)
友永 雅己 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (70237139)
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キーワード | チンパンジー / 認知機能 / 道具使用 / 模倣 / 知性 / 視覚情報処理 / 数の概念 |
研究概要 |
チンパンジーの知性にかんする実験的研究を、米国、フランス、イギリス、オランダの研究者と共同しておこなった。また、フランス、アメリカに研究者を派遣し共同研究を実施した。米国ノースフロリダ大学のイバー・イバーセン博士は、コンピュータを使ったなぞりがきに関する継続研究をおこなった。モニターテレビの管面に指で触れることによって、管面上に提示された見本の線をなぞる。色分けされた見本の色に合わせた線もなぞれるようになった。コンピュータで制御された模倣過程の研究である。そのほかに、入れ分け課題や迷路課題といった新たな認知的課題も開発した。別途招へいしたフランスCNRSのジョエル・ファゴ-博士とも、国際学術の共同研究として、コンピュータ画面上でのパターン認識について実験的研究をおこなった。とくに局所的な特徴抽出と大局的なパターン認識を、それらが拮抗する場面で調べた。また私費で来られた英国オックスフォード大学のドラ・ビロ氏は、チンパンジーの数の概念とくにゼロについて実験的な分析をおこなった。また、オランダのユトレヒト大学のファン・ホ-フ教授とチンパンジーの道具使用・対象操作にかんする共同研究を、研究分担者である竹下がオランダのチンパンジー研究施設でおこなった。分担者の上野は、フランスのストラスブール大学で、マカクの知性に関する共同研究をおこなった。また、アメリカの国際シンポジウムに上野/落合らを派遣し、知性の研究の基盤となる環境エンリッチメントについて研究発表し、資料収集するとともに意見交換した。
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