研究課題
本研究は平成8年度から平成10年度計画の2年目である。本研究の目的は6カ国を中心とする海外の大学改革の現状を把握するとともに、わが国の大学大学改革の現状と21世紀における展望を模索することにある。昨年度はアメリカ、中華民国、シンガポールに調査団を派遣して大学改革の情報を収集すると同時に、わが国において「世界の大学改革」と題する国際セミナーを2月に開催した(広島市)。その成果については'International Seminar Reports:Academic Reforms in the World'(広島大学・大学教育研究センター1997年6月)として出版した。本年度の研究成果としては、次のものが列挙される。第一に海外調査としてスイス、ドイツ、中華民国、アメリカ等の大学の実情について調査団を派遣した。これらについては2回の研究会を開催し報告会を開催した。これら2年度にわたって派遣した調査団の成果は来年度報告書としてまとめられる予定である。第二にはスイスにおける国際セミナー(9月)に参加し、わが国における大学改革の状況に関する調査結果について報告した。それと同時に今後のプロジェクトの推進計画について論議した。第三には日本で実施した大学改革の全国調査の海外での実施の可能性について検討し、6カ国間で調整を進めている。大学改革の進捗状況が各国によってまちまちであるために共通の調査枠組みを設定することは極めて困難であり、大まかな枠組みを設定して各国の主体性の元で実施を依頼している。第四にはわが国の国内調査として実施した大学改革の全国調査の第二次分析を実施するとともに各大学の訪問調査と資料収集を行った。これらの成果は、第49回日本教育社会学会大会(千葉大学)並びに平成9年度広島大学大学教育研究センターの研究員集会等において報告すると同時に、最終年度に報告書として編纂する予定である。
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