研究課題/領域番号 |
08044029
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶽 秀夫 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40083563)
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研究分担者 |
久米 郁男 神戸大学, 法学部, 教授 (30195523)
田中 明彦 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (30163497)
五百旗頭 眞 神戸大学, 法学部, 教授 (10033747)
新川 敏光 北海道大学, 法学部, 教授 (30216212)
蒲島 郁夫 東京大学, 法学研究科, 教授 (80134196)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 政党再編 / ネオ・リベラリズム / 地域統合 / 日本政治 / 西ヨーロッパ政治 / 東アジア政治 / 比較研究方法論 / 政治経済学 |
研究概要 |
本研究では、一九九〇年代における日本および西ヨーロッパにおける急激な政治変動を、(1)有権者の政党支持の再編や連立の組み替えなどの政党再編、(2)経済活動における政府の役割の変化、労働市場の再編、福祉の再編などにみられる政治経済体制の再編、(3)EUおよび東アジアにおける地域統合の進展(ないしはその停滞)という3つの側面に焦点を当てて、検討を行った。さらに、以上の研究を進めるために、比較研究の方法論的考察をも試みた。比較研究の方法的検討は、全員がそれぞれの個別テーマに関する研究の中で行ったが、先の政治変動の3つの側面については、3つの班に分かれて、分科会を構成し、熊本における国際研究集会などにおいて研究成果の相互批判を通じて、考察を深めてきた。 本年度の研究を通じて、グローバリゼーションと情報化、(経済の)ソフト化を受けて、日本においても西ヨーロッパにおいても、市場経済原理が一層加速され、それが政党や政府・企業関係、そして地域統合に大きなインパクトを与えていることが確認されたが、日本(および日本を含む東アジア)と西ヨーロッパとの違いもまた、大きなものであることも同時に認められた。さらに、こうした違いの重要な一因として、九〇年代以前の歴史的遺産が各研究によって指摘された。そのため、幾つかの研究においては、戦後の、ないしは石油危機以降の歴史的展開を視野に入れた分析を行っている。 研究全般を通じて、日本と西ヨーロッパが直面している課題の共通性、にもかかわらず対応の上での、文化的、制度的、歴史的違いに由来する相違性が浮かび上がってきたといえよう。
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