研究課題
文献レビューは予定どおり進み、日本的管理会計のなかでも、コストテーブル、サプライヤーとの共同開発、製品開発のマネジメント・システムに対するエンジニアの認識、海外子会社の管理システム、ミニ・プロフィットセンター等について、調査を行うこととし、具体的な調査項目をリストアップした。このうち、特にコストテーブルについてはドイツ側研究者とインタビュー調査を日独両国において実施し、その成果を1997年4月のヨーロッパ会計学会で報告することになっている。成果としては、製品開発マネジメントにおけるコストテーブル等のツールについて、日本企業が戦略的発想の創出を重視しているのに対して、ドイツ企業が分析型であること、したがって日本企業が開発初期段階での適用にウエイトを置いているのに対して、ドイツ企業は開発後期段階での適用にウエイトを置いていることなどが判明した。実践的なインプリケーションとしては、両国企業のシステムを相互に補完できることを提案できよう。サプライヤーとの共同開発については、日独両国において、すでに郵送問票を回収済みであり、現在分析作業を進めている。また、近日中に英国企業に発送する準備を進めている。ミニ・プロフィットセンターに関しては、日本側の調査が相当進行し、研究成果を公刊した。ドイツ企業の調査を開始したところであり、1997年度において、日独英の比較分析に進むことにしている。この他、海外子会社の管理システムに関しては、郵送質問票の作成中であり、1997年度中に日独英の企業に発送し、分析を行うことになっている。
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