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1996 年度 実績報告書

雷放電に伴う成層圏・中間圏発光現象に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08044053
研究機関東北大学

研究代表者

渡部 重十  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90271577)

研究分担者 LYONS W.A.  ASTeR研究所, 研究員
INAN U.S.  スタンフォード大学, STAR研究所, 教授
塩川 和夫  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (80226092)
湯元 清文  九州大学, 理学部, 教授 (20125686)
田口 真  国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助教授 (70236404)
高橋 幸弘  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50236329)
福西 浩  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90099937)
キーワード雷放電 / 成層圏 / 中間圏 / 下部電離圏 / スプライト / ブルージェット / エルフ
研究概要

雷放電は雷雲間で起こる対流圈特有の現象であると考えられてきたが,1990年に雷放電にともなう未知の成層圏・中間圈発光現象が高感度のテレビカメラで発見された.高度50km以下の成層圏に出現する青色の'ブルージェット',高度50-90kmの中間圈で発光する赤色の'スプライト'が上向きの放電現象として世界的に大きな注目を集めている.本研究は地上からこの上向き雷放電発光現象を観測できる最も適した場所である米国コロラド州ユッカリッジにおいて高速フォトメータ,CCDカメラ,サーチコイル磁力計,ELF・VLF電波観測器等を用いて成層圏・中間圈における雷放電発光現象のメカニズムを解明することを目的として調査した.
1996年6月〜8月に2名の派遣研究員が高速フォトメータ,CCDカメラ,サーチコイル磁力計を米国コロラド州ユッカリッジに設置し,米国スタンフォード大学との共同観測を実施した.データ解析結果は,'ブルージェット'や'スプライト'より高い75〜105km高度付近の下部電離圈で発光する新たな現象の発見を示していた.この現象について我々は'エルフ'と命名し,米国地球物理学会誌に発表した.成層圏・中間圈での放電現象に伴ってガンマ線の放射も確認されていることから,雷放電の際に発生する強力な電磁波や電場による成層圏・中間圈・下部電離圏大気の急激な加熱が重要であると考えられる.雷放電によって成層圏・中間圏の大気組成,特にオゾンやNO密度の変化が起きていることが推測され,高高度の大気環境に大きな影響を与えている可能性がある.
1996年12月に2名の派遣研究員がスタンフォード大学を訪問し,イナン教授が測定したELF・VLF電波と我々のデータを共同で解析した.さらに,来年度の研究計画について検討した.共同解析で得られた成果を米国サンフランシスコ市で1996年12月開催された米国地球物理学会連合秋季大会での高高度発光現象に関する特別セッションで発表した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fukunishi,H.,Y.Takahashi,M.Kubota,K.Sakanoi,U.S.Inan,and W.A.Lyons,: "Elves : lighting-induced transient luminous events in the lower ionosphere" Geophysical Research Letters. 23. 2157-2160 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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