• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

ガンマ線による天体の高エネルギー現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08044057
研究機関東京大学

研究代表者

木舟 正  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011621)

研究分担者 村木 綏  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
松原 豊  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
田村 忠久  神奈川大学, 工学部, 助手 (90271361)
森 正樹  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80210136)
谷森 達  東京工業大学, 理学部, 助教授 (10179856)
キーワードガンマ線天文学 / パルサー / 超新星残骸 / 活動銀河 / 宇宙線の起源 / 高エネルギーガンマ線天体 / 大気チェレンコフ光 / ガンマ線望遠鏡
研究概要

本研究に先行する平成7年度までの研究により、(i)1992年から解像型チェレンコフ望遠鏡による超高エネルギーガンマ線観測を開始した。(ii)建設当時世界最高の角度分解能を持つ光電子増倍管カメラにより、観測感度を向上させる方法を確立し、(iii)ガンマ線パルサーPSR B 1706-44からの約1TeVのガンマ線信号を発見した。(IV)大天頂角での観測による10-100TeVのガンマ線検出の有効性を示した。
本研究により、(1)超高エネルギーガンマ線が帆座パルサーから0.1°程度ずれた位置から放射され、ガンマ線放出領域がパルサーの誕生領域と一致しているらしいこと、X線強度との比較から放出領域の磁場が4μG程度と弱いことを結論づけた。(2)「かに星雲」の50TeV以上まで延び続けるエネルギースペクトルを明らかにした。この結果は、これまで検出された天体からのガンマ線の最高のエネルギーを与えている。(3)平成8、9年度のデータから、超新星残骸SN1006からの超高エネルギーガンマ線を検出し、約100TeVの電子の存在、即ち、超新星残骸がその衝撃波領域で粒子加速を行なっている直接的な証拠を与えた。(4)上の4つの天体からの超高エネルギーガンマ線の検出結果をを公表論文として米国天文学会誌に報告した。(5)ガンマ線パルサーPSR B 1509-58から超高エネルギーガンマ線が放出しているらしい証拠を得た。平成8年度に望遠鏡鏡面のアルミニウム蒸着を行なったが、それ以前のデータには信号が認められないので、この天体からの超高エネルギーガンマ線頻度がエネルギーと共に急激に減少するスペクトルを持っていることが示唆される。平成10年度に追試観測を予定している。(6)その他の天体、ガンマ線バースト、銀河中心、活動銀河、コンプトンガンマ線衛星EGRET検出器の未同定ガンマ線源、近接X線連星などについて観測データを収集し、現在解析中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] M.Mori et al.: ""Cygnus X-3 and EGRET Gamma-Ray Observations"" Astrophys.Journal 476. 476. 842-846 (1997)

  • [文献書誌] M.Mori,: ""Galactic Diffuse Gamma-Ray Spactrum from Cosmic "Ray Proton"" Astrophys.1 Journal. 478. 225-252 (1997)

  • [文献書誌] F.A.Aharonian, A.M.Atoyai and T.kifune: ""Inverse Compton Gamma Radiation of Faint Synchrotron X-ray Nebula around Pulsars"" Monthly Notice of Royal Astron.Society. 291. 162-176 (1997)

  • [文献書誌] W.T.Vestrand, P.Sreekumar and M.Mori: ""An Outburst of GeV Gamma-Ray from Centaurus X-3"" Astropphys.Journal Lett.483. 162-176 (1997)

  • [文献書誌] T.Yoshikoshi et al.,: ""Very High Energy Gamma rays from the Vela Pulser Direction"" Astropphys.Journal Lett.487. L95-L98 (1997)

  • [文献書誌] T.Tanimori et al.,: ""Direction of Gamma rays of up to 50 TeV from the Crab"" Astropphys.Journal Lett.492. L33-L36 (1997)

  • [文献書誌] T.Tanimori et al.: "Astrophys.Journal Lett.(印刷中)" "Discovery of TeV Gamma Rays from SN1006, (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi