研究課題/領域番号 |
08044092
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鷲見 義雄 広島大学, 理学部, 教授 (20029490)
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研究分担者 |
永宮 正治 コロンビア大学, ネヴィス研究所, 教授
BOGGILD H. コペンハーゲン大学, ニールス・ボーア研究所, 教授
FABJAN Ch.W. ヨーロッパ合同原子核研究所, 主任研究員
阪口 篤志 広島大学, 理学部, 助手 (70205730)
杉立 徹 広島大学, 理学部, 助教授 (80144806)
宮村 修 広島大学, 理学部, 教授 (80029511)
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キーワード | 高エネルギー重イオン衝突 / HBT効果 / CERN-NA44実験 / 高エネルギーハドロン物質 / クォークグルオンプラズマ |
研究概要 |
1.これまでに収集した硫黄・鉛衝突および鉛・鉛衝突のデータ解析を続行した。とくに鉛・鉛衝突のデータ解析が進捗し、ハドロンの一体分布につきつぎのことが明らかになった。 (1)鉛・鉛衝突のラピディティ中心近傍における陽子の一体分布は、衝突によるラピディティ・シフトが十分大きく、衝突系が大きくなるほど核子の停止能力が増加する。 (2)π,K,p,p等の横運動量分布におけるスロープ・パラメタを精度よく決定し、その値がハドロン質量の一次関数で近似できること、このことがハドロン源の流体模型的膨張を意味し、温度はハドロン種別によらず〜150MeVであることがわかった。 (3)相対論的量子分子力学(RQMD)の計算との比較を行い、上記(1)、(2)の事実は、RQMDの結果とも矛盾しないものであることを明らかにした。 2.新しく開発したTIC検出器を用いて、πとKの選別を精度よく行ったので、K中間子の2粒子相関についても精しい分析が可能となり、その結果つぎのことが明らかになった。 (1)ハドロン源の多次元構造解析により、一般にKの発生源のHBTパラメタは、対応するπのそれよりも小さく、ハドロン源の混沌度パラメタは、Kの方がπよりも大きい。 (2)HBTパラメタは衝突系の大きさとともに大きくなる。 (3)また、HBTパラメタは横向き質量m_Tの平方根に逆比例する。この事実は、上記(1)のπとKの差をほぼ説明している。 (4)HBTパラメタは粒子多重度密度に対してその3乗根にほぼ比例する。 3.上のかなりの部分は、クォークマタ-96国際会議(ハイデルベルク)で発表された。 4.本年11月から12月に、核子あたり160GeVの鉛・鉛衝突の最後のデータ収集を行い、上記1,2の更なる精密化を実行中である。
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