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1997 年度 実績報告書

超伝導スペクトロメーターによる宇宙線反粒子の精密探査

研究課題

研究課題/領域番号 08044102
研究機関高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

山本 明  高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 教授 (30113418)

研究分担者 ORMES Jonath  NASAゴダード宇宙飛行センター, 高エネルギー宇宙物理研究所, 所長
吉村 浩司  東京大学, 素粒子物理国際センター, 助手 (50272464)
折戸 周治  東京大学, 理学部, 教授 (10092173)
槙田 康博  高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 助手 (30199658)
吉田 哲也  高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 助教授 (50222394)
キーワード宇宙 / 宇宙線 / 宇宙起源 / 反物質 / 反粒子 / 粒子線 / 対称性の破れ
研究概要

超伝導スペクトロメーターによる宇宙線反粒子の精密探査は、日米間の国際共同気球実験として平成5年度に第一期の計画がスタートして以来、平成8年度までに1.2GeV以下の運動エネルギー領域において40イベントを越す質量同定を含む宇宙線反陽子のスペクトルの観測に成功した。今年度は一層の測定器の性能向上を図り、さらに高エネルギー領域までカバーした宇宙線反陽子スペクトルの精密決定を目指し、実験を推進した。これによって、その宇宙線反陽子の起源として標準的な宇宙線伝播モデルによる二次粒子によるものであるか、または暗黒物質の候補とされている超対称性粒子の対消滅または原始ブラックホールの蒸発等により生成される可能性を示唆するものであるかを見極める事を目標とした。
気球飛翔実験はこれまでと同様、カナダ・マニトバ州北部・リンレークにて行なわれ、1ケ月余りの現地での準備期間を経て、7月27日にスペクトロメーターの打ち上げに成功した。機器はすべて順調に作動し、目標を上回る観測に成功した。また実験機器データも無事回収され、解析が精力的に進められている。予備的な結果として、すでに300イベントを越える反陽子が検出されている。これまでの観測精度を1ケタ上回る宇宙線反陽子スペクトルの精密観測結果となり、宇宙線反陽子の起源についてより一層の解明が期待される。この結果は、今夏予定されている宇宙線国際会議で公表される予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] A.Moiseev et al.: "Cosmic-Ray Antiproton Flux in the Energies Range from 200 to 600 MeV" The Astrophysical Journal. 474. 479-489 (1997)

  • [文献書誌] J.Ormes et al.: "Antihelium in Cosmic Rays:A New Upper Limit and Its Significace" The Astrophysical Journal. 482-2. 187-190 (1997)

  • [文献書誌] T.Saeki et al.: "A New Limit on the Flux of Cosmic Ahtihelium" Physical Review Letters. (to be published). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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