研究課題/領域番号 |
08044103
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
長瀬 文昭 宇宙科学研究所, 宇宙科学企画情報解析センター, 教授 (00022690)
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研究分担者 |
田中 靖郎 マックスプランク研究所, 客員教授 (10022534)
宇野 伸一郎 宇宙科学研究所, 宇宙科学企画情報解析センター, COE研究員
高橋 忠幸 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (50183851)
満田 和久 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (80183961)
井上 一 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (40092142)
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キーワード | X線天文学 / x線望遠鏡 / X線連星 / 中性子星 / ブラックホール / 超新星残骸 / 活動的銀河核 / 宇宙X線背景放射 |
研究概要 |
本研究計画は、日米共同で製作され1993年2月に打ち上げられた「あすか」衝星の観測成果を最大限に挙げるために、国際協力のもとで観測計画、データの解析、集約、論文発表を遂行することである。本研究の目的は中性子星やブラックホールを含むX線連星や、超新星残骸、活動的銀河核、銀河団等からのX線放射、宇宙X線背景放射を研究することである。この目的に沿って作業、解析を進め、本計画2年次の平成9年度には次の各項目に述べる成果を挙げた。 (1)第5期公募で採択された約300天体の観測を平成8年12月に完了すると共に、第6期観測(平成10年1-12月を対象)の公募、審査を行い、平成9年11月の日米観測計画調整委員会で採択の最終決定を行った。現在この採択に基づいて第6期公募観測を始めている。 (2)X線望遠鏡および各判定装置の精密な較正を行い、その応答関数の時間変化(蛍光比例計数管のゲインの変化、CCDカメラのエネルギー分解能の劣化)を明らかにし、これを観測データ利用者に提供した。 (3)各検出器の較正の精密化に伴って、観測初期からのすべてのデータについて、一般企開用ア-カイブデータの再構築を行うこととした。この作業は米国NASA、宇宙研企画情報解析(PLAIN)センターが分担・協力して進めている。現在完了したものから順次この新ア-カイブデータの公開を始めている。 (4)観測データの共同解析、結果の検討会、資料交換、情報交流を行うための日米共同研究会、(ASCA Cherry Brossom Worksbop)を平成9年4月2-4日に米国ワシントンで開催した。ここで投稿中、解析中を含めて約150の成果発表が行われた。そのうち約100編が現在学術専門誌に印刷・発表された。また平成9年度には各大学8名の大学院生が「あすか」の観測データにより博士論文を提出し、学位を取得した。
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